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[人物]金観錫牧師、反独裁人権運動に献身、キリスト教界の巨星

[人物]金観錫牧師、反独裁人権運動に献身、キリスト教界の巨星

Posted February. 06, 2002 09:29,   

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4日、享年80歳で亡くなった金観錫(キム・グァンソク)牧師は、韓国キリスト教教会協議会(KNCC)総務とキリスト教放送(CBS)社長などを勤め、民主化と人権運動に献身してきたキリスト教界の巨星だった。

社会共助を優先する宣教活動に生涯を奉げた故人は、1960年代以降、金在俊(キム・ジェジュン)牧師とともに、韓国キリスト教界では実践的な神学を広めるのに決定的な役割を果たした人物だ。

1922年、咸慶南道咸興(ハムキョンナムド・ハムフン)で生まれた故人は、180cmの高い背にいつも穏やかな表情を浮かべていた。49年にハンシン大学を卒業して牧師となり、米国シラーキュス大学とユニオン神学校に留学し、52年から教会の仕事に携わってきた。

現実参加に本格的に乗り出したのは68年、KNCC総務を受け持ってからのことで、12年間の在任期間中にKNCCを反独裁の人権闘争の中心地に作り上げた。大統領三選改憲と維新憲法反対の活動を主導したことで、75年には投獄された。

8O〜87年には、CBSの社長となり、ラジオ放送を通じて、泣く子も黙る第5共和国政権に対立するき然とした姿勢を見せた。90年〜96年には、キリスト教機関紙の「セヌリ新聞」社の初代社長を勤め、1999年から昨年までKNCC元老会議長として、韓国教会を精神的に支えてきた。

「人の前に立つよりは、人の世話をするのが好きな性格だった」という知人のことばのように、故人は常に現実の政界とは一定の距離を保っていた。大統領選挙をひかえて分裂していた野党統合のために、90年に「汎民主統合主権政党推進会議(統推会議)」の常任議長を受け持ったのが唯一の例外と言える。

清廉潔癖な性格でよく知られている故人は普段、「自ら物質主義の沼にはまってしまうことで社会の不条理に目をつぶった教会からまず、我が身をえぐり出すような決心で悔い改めなければならない」と話していた。晩年は、「今後、韓国社会がもっとも厳しい困難な問題は統一問題だろう」とし、南北間の対話と愛を促した。

民主党は5日に論評を出し、「独裁政権に対抗して、民主主義のために戦った故人は今の時代の生きた良心だった」として、哀悼の意を示した。



尹正勳 digana@donga.com