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[社説] 後手に回っている「日本教科書」外交

[社説] 後手に回っている「日本教科書」外交

Posted April. 11, 2001 16:22,   

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政府が日本の中学歴史教科書歪曲に関連し、崔相竜(チェ・サンリョン)駐日大使を召還した。日本を圧迫し、一方では国内世論をなだめる外交的強攻策を駆使したものだ。日本の誤った歴史教科書が再修正されなければ、韓日関係は回復が難しい泥沼にはまる可能性すらある。日本は小さな欲に執着し、総体的に韓日関係を傷つける大失の罪を犯してはならない。

韓国政府もこれまで情勢を読めず、手ぬるい対応をしてきたため、国会と言論に叱責されて大使召還を行なうなど、世間を騒がせている印象がある。韓国政府はこれまでの言論の要求にも関わらず、「慎重な対処」に徹し、世論に押されて強硬姿勢を打ち出した「後手の外交」を行なっている。

こうした背景には、98年の金大中(キム・デジュン)大統領の訪日の際の「韓日パートナーシップ」共同宣言の枠組みが関係していると思われる。外交通商部が余りにもそれに束縛され、日本に対して追及し、直すべきことをできなかった側面が見えてくる。結論から言えば、日本がまずパートナーシップを守らずに裏切ったのに、我々だけがいつまでもそれに縛られていたのではないだろうか。共同宣言は双方が尊重して守る時だけ有効だといえるのではないだろうか。

日本の教科書歪曲を巡り、最近では東京大学の坂本義和名誉教授も「日本側の共同宣言の精神と信頼を覆す国際的な裏切り行為」と激しく批判している。当時の共同宣言の背景は、韓国側が「悪循環の清算のために、日本が過去の清算を自発的にしてくれることを期待し、具体的な問題に謝罪を要求しない」とし、日本側が「痛切な反省と共に、日本の若い世代の歴史認識を深めることが重要だ」と宣言したことで成立したものだが、日本側が約束を破ったという指摘である。

外交部はこうした日本の背信行為に毅然と対処することができなかった。日本の一部の知識人と市民団体まで「侵略の遺伝子を残すつもりなのか」と批判している時に、被害者である韓国の政府がとった低姿勢は、痛ましいほどだ。国会と野党から、中国の抗議姿勢と比べて手ぬるいと叱咤されるのも無理はない。

政府は今からでもできることを総動員して、日本に教科書の歪曲記述に対する再修正を求めなければならない。過ちを正すことは、望ましい韓日関係のために必ず必要である。