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[オピニオン]これからはスポーツと会議 外交だ

[オピニオン]これからはスポーツと会議 外交だ

Posted June. 27, 2002 22:17,   

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大韓民国は、2002韓日ワールドカップ(W杯)で4強進出という偉業を成し遂げただけでなく、韓国人の熱情と市民精神を全世界に見せつけた。太極(テグッ)戦士(韓国サッカー代表チーム)たちが、ヨーロッパの強豪ポーランド、ポルトガル、イタリア、スペインを順に撃破するたびに、全世界のマスコミは韓半島で起きた異変を大々的に報じた。これらマスコミは、準決勝戦でドイツに負けはしたものの、韓国チームの善戦と「赤い悪魔」の熱狂的で秩序整然とした応援を絶賛した。

W杯の成功裡の開催が意味することは大きい。大韓民国の名を全世界に知らしめたことはもとより、「Made in Korea 」ブランドを宣伝する效果もあった。何よりも21世紀を迎え、大韓民国が志向すべき外交の方向を提示した。

大韓民国は、中国、ロシア、日本などの大国に囲まれる相対的に弱小の国だ。従って21世紀の大韓民国が、周辺大国と善意の競争を繰り広げることができる道は、スポーツ外交と会議外交に重きを置くことだ。

大韓民国が、スポーツ強国として台頭し、国際会議最多開催国に変貌するには、国際会議関連のソフトとハード面の土台が必要だ。ソフト面として、サッカーのように世界的に愛される種目はもとより、韓国人が好み技量の優れた種目の選手を国家的に育成し支援すべきである。韓国は、すでにW杯4強の神話を果たした太極戦士たちを生み出した。その他にも韓国は、テクォンド宗主国であり、アーチェリー最強国であり、マラソン優勝者の国だ。また、米国のメジャーリーグや、PGA、LPGAで活躍するプロゴルファーなど、世界的な選手たちを育て上げた。持続的な国民的関心と支援があれば、スポーツ強国に向けた国民の夢は必ずや成し遂げられるだろう。

国際的レベルの選手に劣らず重要なものがある。国際試合と会議を国内に誘致して、計画し進行する人材を養成することだ。主要な国際競技団体の役員は、国際試合や関連国際会議を韓国に誘致するのに、核心的な役割を果たす。韓国はすでに、国際サッカー連盟(FIFA)副会長や国際オリンピック委員会(IOC)委員らを輩出し、彼らはW杯とオリンピックを韓国に誘致するのに寄与した。より多くの国内エリートや民間外交官たちが、多様な国際機関に進出できるよう、環境づくりに努めるとこが重要だ。また、ボランティアとして活躍できる外国語にたけた市民を育てることにも、国家レベルの支援が必要だ。

ハード面では、国際試合と国際会議が開催できる競技場や会議場を確保しなければならない。また、競技場と会議場周辺が、環境にやさしく、美しくなければならない。そして、試合を見に来たすべての観光客、試合参加選手、会議参加者らが、韓国をまた訪れたいと思うようにすべきである。国際会議場として名声を馳せる世界的都市は、自然にやさしく美しい。ウィーンやジュネーブ、シンガポールなどで開かれた会議に出席した人々は、誰もがもう一度その都市を訪れたいと思う。韓半島にも、このような施設を備えた地域が、たくさんできなければならない。

ある人は、ソウルを含め韓国の国土全体がすでに乱開発によって回復不可能な状態であると嘆くが、必ずしもそうではない。ごみ埋め立て場であった蘭芝島(ナンジド)周辺が、環境にやさしくかつ雄壮な上岩(サンアム)ワールドカップ競技場と生態公園に生まれ変わった。政府や地方自治体の意志と住民の協力さえあれば、環境にやさしい国際スポーツ競技場や国際会議場を建設して、国土の相当部分を伝統美を生かした公園に変えることができるだろう。

このような努力が成果を収めれば、大韓民国はスポーツ外交や会議外交をリードする東アジア国家に浮上するだろう。20〜30年後、東アジアの安保、経済、市民運動関連の主要な国際会議が韓半島で開催され、韓国人が会議を取り仕切る状況を想像しよう。大国の代表らを横に座らせ、中央で会議議長や仲裁者の役割を果たす韓国の政治家、外交官、経済人、スポーツや市民団体指導者らの活躍ぶりが目に浮かぶ。

キム・ウサン延世(ヨンセ)大学教授(国際政治学)