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三星、3Dディスプレー事業を未来事業に選定 「年数千億ウォンのドル箱」予感

三星、3Dディスプレー事業を未来事業に選定 「年数千億ウォンのドル箱」予感

Posted July. 17, 2002 23:06,   

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三星(サムスン)電子が未来に高付加価値の創出を見込める初事業のアイテムに選定した3次元(3D)ディスプレー事業は、これまで平面に止まっていたディスプレー市場の地図を画期的に塗り替える革命的なアイテムとして評価されている。

3次元事業は、テレビ向けディスプレーやコンピューター向けモニター、携帯フォーン端末のほかに、ゲーム、広告、防衛、エンターテインメント、医療機器などの市場にまで適用できる。このため、世界的に、年間数千億ドルの新しい市場を創出するものと予想されるほど、波及力の大きな技術だ。

三星電子が、海外の競争企業に先んじて3D技術を具現した場合、三星は既存の半導体事業のレベルを超える、堅調な収益基盤を築くことができるものとみられている。

とくに最近、相当数の大手企業が競って新しい未来事業のアイテムを探し求めているため、国家的にも「10年先に韓国経済が何を持って営むべきか」が合言葉になっている時点だっただけに、その意味は大きい。韓国を代表する大手企業の三星の3D事業への挑戦は、LGやSKなどほかの大手企業の足取りにも少なくない影響を与えるのは間違いない。

▲3D情報端末事業とは〓3次元技術の最大のメリットは、現実感を高められるということだ。既存のディスプレー製品が、平面画面を通じて信号が伝達されるため立体感が落ちるのみ対し、3Dディスプレーは、平面画面の外部空間から光を組み立て、さらに別の画面を具現するため立体感を最大限に高めることができる。

例えば、テレビ広告で、モデルが製品を持った手をカメラの向けて伸ばすと、画面の外に手と製品が飛び出て視聴者の鼻先まで近づく効果を出すことができる。この技術は、適用範囲が多様で、ディスプレーと関連したすべての製品で使えるのも特徴として挙げられる。

また3Dディスプレーのほかにも、立体映像を撮影できるカメラと送受信装置などの産業にも大きな影響を与え、情報技術(IT)産業の全般に多大な影響を及ぼす見通しだ。

▲三星電子の3D技術開発計画〓三星電子は、すでに「3Dディスプレー研究チーム」を組織し、新しい事業への挑戦に向けた取り組みに着手していた。研究チームが開発している3D液晶画面表示装置(LCD)は、画面の20cm先に立体動画を具現したこともあるが、まだ画質も問題を克服できていない。

3D事業の商業的な成功を最優先目標にしている三星電子は、まず来年に3D技術を利用したゲーム機、広告、医療機器製品などを披露するという目標ももと、研究開発に総力を挙げている。

▲超一流企業への跳躍の基盤づくり〓三星は3D事業を本格的に推進する上で、当面、来年初めに製品化できる3Dゲーム機に大きな期待を寄せている。三星の幹部は、「既存のゲーム機使用者の30%以上が3Dゲーム機を新しく購入することが見込まれている。国内だけで年間100億ウォン、世界的には年間1兆ウォン以上の売上を上げられる『ドル箱事業』に急浮上するだろう」と、自信感を隠さなかった。

広告伝達機能を果たす3Dディスプレー製品は、大型流通店の内部や屋外の広告掲示板に設置され、製品の広報効果を極大化を図り、広告市場全体でも大きな反響を呼び起こすものと見られている。また医療機器に3D技術を適用した場合、内視鏡の撮影画面の立体感が際立ち、手術など治療効果を向上が図れると、三星電子側は期待している。

三星は、これとは別にテレビとコンピューター向けモニター、携帯フォーン端末などにも3D技術を導入する計画だ。三星電子の3Dディスプレー研究チームの金ソンシク研究員は、「テレビと携帯フォーンなどは、単純な3次元画面を具現する技術以外にも、カメラと電波送受信技術が裏づけられなければならないため、製品の商用化が可能になるのは10年先のことだろう」とし、「長期的には3次元サイバー現実を精巧に具現するシステムも開発するつもりだ」と述べた。



朴庭勳 sunshade@donga.com