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「コードフリー」などITの不正コピーめぐる攻防、激化へ

「コードフリー」などITの不正コピーめぐる攻防、激化へ

Posted August. 15, 2002 22:11,   

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貿易業をしている韓(ハン)ジェヒョン氏(45)は、米国の出張で買ってきたDVDを見るためにプレーヤーをつけた瞬間、何か問題が発生したことに気づいた。

DVDと国産DVDプレーヤーの地域コードが違い、画面がまったく見られなかったためだ。DVDの地域コードは米国のメジャー映画会社が利権を守るために考案した方法。DVDタイトルの使用地域を制限することで、映画の上映日程の差により特定地域で封切りされていない映画がDVDタイトルで先に流通することを防ぐ。

しかし、韓氏はDVDプレーヤーの地域コード機能を解除すれば、すべての地域のDVDタイトルを見られるということに気づき、近くの電子商店街を訪れ、問題を解決した。地域コード機能を除去する「コードフリー」にかかった時間はたった30分余りで、費用は5万ウォンだった。

不正コピーから著作権を守ろうとする情報技術(IT)企業の懸命の努力が広がっている。デジタルコンテンツとIT企業は、デジタルコンテンツの著作権を守るためにありとあらゆるコピー防止策を打ち出している。

▲不正コピーを防げ〓UIP、20世紀FOXなどハリウッド映画を直接配給する会社のブロックバスター映画の発表会には最近、金属探知器が連日のように登場する。観客がビデオカメラやデジタルカメラで映画を撮影し、インターネットに流すことを防ぐためのものだ。

実際に「ハリー・ポッターと秘密の部屋」は封切り二日でコピーファイルが登場し、「スターウオーズエピソード2」は米国で封切りされる前にインターネットでコピー版が出回っていた。

最近米連邦通信委員会(FCC)の決定で、米国では2007年から36インチ以上のテレビにデジタル放送の受信機能と不正コピー防止装置が義務づけられる予定だ。これによって今後、テレビ放送を家で録画したり、コンピューターに保存、コピーすることが難しくなる。

▲ソニーの解決策〓家庭用ゲーム機、プレイステーション2(PS2)を全世界で3000万台以上販売したソニーの最大の悩みは、ソフトウェアの不正コピー問題。PS2はDVDを保存媒体として使うため、以前のプレイステーションに比べ不正コピーが減少するものと期待したが、DVDのコピー費用が安くなり、不正使用が急増している。国内で販売されるPS2用DVDのコピーゲームは 2万ウォンぐらいで、5万ウォンぐらいの正品に比べ安い方だ。

ソニーコンピューターエンターテインメント(SCEK)法務担当の金ソンヒョン次長は、「ディスカウントストアを除いた一般のゲーム流通店の10ヵ所のうち9ヵ所は、不正ソフトウェアを扱っている」と話す。

このため、ソニーは最近、インターネットコンテンツの不正コピーの防止をはじめ再生時間と再生回数まで指定できる暗号化技術である「オープンMG X」を公開した。同社はプレイステーション2、ビデオカメラ、デジタルオーディオ、個人携帯端末機(PDA)など、自社の製品を通じてこの技術を普及させ、グローバルスタンダードに育成していくという構想を持っている。

▲矛と盾のし烈な争い〓DVDプレーヤーメーカーは、国際規約に従いすべての製品に地域コードの機能を持たせている。しかし、ソウルの龍山(ヨンサン)電子商店街とテクノマートなどの電子商店街で販売されるDVDプレーヤー製品は、事前にコードフリーされたものがほとんどでる。

三星電子DVD開発グループの金ヨンハン首席研究員は、「新製品が発売されるやいなや、コードフリーの方法が出回り、コードフリーの根絶は不可能に近い」と話す。

ハリウッド映画会社はコードフリーに対抗して「RCE」という強化された地域コード機能を導入したが、これに対するコードフリー方法も登場し、これも効果を挙げられずにいる。コードフリーが難しい製品はよく売れないため、メーカーもコード化機能に対しては消極的にならざるを得ない。中国メーカーの一部は、最初から地域コードの機能を持たせない製品を生産し、ハリウッド映画会社との摩擦が後を絶たずにいる。

また、「マクロビジョン」信号はビデオやDVDなど商業用の映像コンテンツに挿入し、不正録画を防ぐ装置である。しかし、10万〜20万ウォン台の解除装置さえ連結すれば、簡単に録画防止信号を取り除くことができる。

弘益(ホンイク)大学の方(バン)ソクホ教授(法学)は「デジタルコンテンツの活用が増え、著作権をめぐる著作権保有メーカーと利用者間の紛争も増加するものとみられる」と話している。



金泰韓 金昌源 freewill@donga.com changkim@donga.com