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人気のない「マッチ売り少女」110億ウォンもかけたのに

人気のない「マッチ売り少女」110億ウォンもかけたのに

Posted September. 16, 2002 23:19,   

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「マッチ売り少女」のわざわいか?

先週末(14、15日)封切られた張善宇(チャン・ソンウ)監督の映画「マッチ売り少女の再臨」(以下「マッチ少女」)は、韓国映画史上最高の制作費110億ウォン(純制作費92億ウォン)を掛けて、企画から制作まで4年がかりで完成させた大作。それだけに、週末の興行成績が焦眉の関心事となっていたが、いざふたを開けてみると、全体上映映画のなかで最下位同然の7位に止まった。

週末、ソウル35ヵ所の上映館で「マッチ少女」を観た観客は2万2500人(全国7万2900人)。上映館の数が「マッチ少女」の半分(16)しかない映画「オアシス」(2万6400人)よりも観客が少ない。「マッチ少女」の配給関係者は「これは、観客からそっぽを向かれたというより、徹底して無視されたことになる」と語った。

「マッチ少女」が、損益分岐点を超えるには、少なくとも400万人の観客が必要。ところが今は損益分岐点を超えるどころか、秋夕(チュソク、旧盆)連休の今週末まで上映できるかさえ不透明な状況だ。ある配給関係者は「現在『マッチ少女』を上映している劇場の半分くらいは、今週中に看板を下ろすのではないか」という見通しを話した。メガボックスの場合、釜山(ブサン)のソミョンと京畿道(キョンギド)の水原(スウォン)店は、今週中に「マッチ少女」の上映を打ち切ることに決めた。

なぜこのような事態になったのだろうか。

映画関係者らは「110億ウォンも掛けて、ブロックバスターで実験したこと自体に問題がある」と口をそろえる。「実験精神に徹した」張善宇監督と、110億ウォン規模のブロックバスターの結合そのものが「ミスマッチ」だという。

ある制作者は「主人公がチューブエンターテインメント(「マッチ少女」投資会社)の事務所に銃を乱射する「マッチ少女」のシーンから見られるように、張監督は終始一貫して、自分自身と企業化した「制作システム」をあざけるようなトーンで映画を撮っている。理解できないことは、これほど非大衆的な映画に巨額を投じた制作と投資会社だ」と話した。

韓国市場の規模と収益構造からみても、映画1本に110億ウォンを投資することが、正しい経済行為ではないとの指摘もある。映画政策研究院の金へジュン室長は「投資費用の回収を保障する最小観客の目標値を400万人と見込んだこと自体、非現実的な計算だ」と指摘した。

韓国の映画界は「マッチ少女」以前の「ア・ユ・レディー?」など、制作費が80億ウォンにのぼるブロックバスター映画の相次ぐ失敗により、投資心理が大きくい縮している状態。ここに「マッチ少女」の惨敗によって、仕手資本の撤退と投資い縮に加速度がかかるとみられる。

金へジュン室長は「『マッチ少女』の惨敗で仕手資本は撤退するだろうが、今や肯定的な波長を考える時になった。国内の映画にどんな形であれかかわっている資本は、運用の効率性を探るためにも、合従連衡を試みたり収益性を見直すことになるだろう」と展望した。 



金熹暻 susanna@donga.com