Go to contents

「米国は21世紀のローマ帝国か」英で放送の番組が話題に

「米国は21世紀のローマ帝国か」英で放送の番組が話題に

Posted September. 24, 2002 22:16,   

한국어

このほど英国で話題となっているテレビ番組は、ローマ帝国を解剖したチャンネル4の6回シリーズ物。21日、第1話の「ローマ:モデル帝国」が放映されると、視聴者はローマではなく米国を思い浮かべた。この番組を制作した、英国の日刊紙ガーディアンのジョナサン・フリードランド記者は、18日付のガーディアン紙に掲載された寄稿文のなかで「古代史を専門にしている学者たちも、ローマと米国の帝国的な属性のあまりの類似性にびっくりするほどだった」としながら「米国が『21世紀のローマ』だとする認識が芽生えている」と主張した。

彼は「これまで進歩的な陣営の用語だった米帝国主義を、同時テロ以降は米国の保守派でも受け入れるようになり、むしろ帝国としての積極的な役割と責任を強調する傾向にある」と話した。次は「ローマ:モデル帝国」に現れた、米国とローマ帝国の共通点。

軍事力や言語(ラテン語と英語)で世界を支配していることは容易に分かること。ところが、ローマでも同時テロのような事態が起きていたことはあまり知られていない。紀元前80年、ギリシャのミスリダテス王は、特別な日を定めて、ギリシャ内のローマ人を全て殺すよう指示した。ギリシャ全域で8万人のローマ人が命を落とした事件に接した当時のローマ人は衝撃に包まれ、同時テロ後の米国の言論がそうであったように、同じような質問を投げかけた。「なぜわれわれは、あれほどまで憎まれているのか」

さすがのローマも、槍の先だけで世界を征服したわけではなかった。マクドナルドハンバーガーとスターバックスコーヒー、ディズニーの漫画、コカコーラといった具合に、ローマの被征服者たちはローマ式の長い上着(トーガ)と沐浴、セントラルヒーティングシステムを好んだ。

CNN放送が米国の軍事作戦を24時間中継することで、米国に対する脅威を広げるように、ローマ時代にはコロセウムでの剣士の戦いを通じて、武力に対する恐怖感を植え付けた。

全ての道はローマに通じた。道が、ローマの海外遠征への出口であり商業的な繁栄の通路だったとすれば、米国国防総省が軍事目的で開発したインターネットは、現代版ローマの道である。

米国が誇る人種的多様性も、米国だけの特性ではない。ローマもやはり、世界のあらゆる民族を包容して多様な社会を形成した。黒人の米国大統領はまだ誕生していないが、ローマでは、北アフリカ出身の黒人セプティミウス・セベルスが皇帝の座に就いている。

もちろん米国は植民地を抱えていない。しかしながら米国は、およそ40カ国に軍事基地や基地使用権を持っており、国連加盟国190カ国のうち132カ国に米軍を派遣している。軍事的橋頭堡の確保は、植民地経営の現代版といえる。

ローマ時代においても、植民地の統治は現地人に委ねていた。英国のサセックスでは、トジドゥブヌスが親ローマかいらい政権の頭となり、西暦60年英国の他の地域では、ローマに反抗する大掛かりな蜂起があったものの、サセックスだけは例外だった。国内の反米感情を押し殺しているエジプトのムバラク大統領と、パキスタンのムシャラフ大統領を思わせる内容だ。

一時はローマの支援を受けていた勢力がローマの反乱軍として成長していくのも、親米政権だったイラクのフセイン大統領と、米国のCIAから訓練を受けていたオサマ・ビンラデンが米国に背を向けた状況と似ている。

大英帝国に立ち向かい独立を勝ち取った米国人たちは、米国を帝国と呼ぶことに拒否感を抱いている。

何より、ローマが滅亡したという事実がローマとの比較をいみ嫌う理由だ。反米主義者らは、米国のイラク侵攻が、力を誇示した余りにローマを滅亡に至らせたことと同じだと主張している。

ところで、米国が今ローマ帝国の初期に来ているのか、あるいは末期にさしかかっているのかは、未来の歴史学者にのみ語ることができるだろう。



洪銀澤 euntack@donga.com