Go to contents

「世界化に人間の顔を」スティグリッツ教授

「世界化に人間の顔を」スティグリッツ教授

Posted October. 15, 2002 22:35,   

한국어

「世界化に『人間の顔』を着せるように」2001年のノーベル経済学賞受賞者であり世界銀行の首席副総裁を歴任した米コロンビア大・スティグリッツ教授の注文だ。

「2002世界知識フォーラム」(毎日経済新聞の主催)に出席するために韓国を訪ねた同教授は15日、内外のマスコミのための記者会見で、最近の同氏の著書『世界化とその不満』で示した鋭い批判意識をもう一度表明した。

世界銀行の副総裁を務めていた当時、米国が主導する世界化を批判し、追い出されるような形で副総裁から退いた同氏は、この日、ソウル・グランドヒルトンホテルでの会見で「米国は外部に向けては世界化を強調しながら、対内的には自国の産業に史上最大の補助金を支給している」としたうえで「自由化、民営化、開放化で代弁される世界化の費用は、結局アフリカと中南米の貧困国らが負担している」との見方を示した。

同氏は「世界化の人間化(Humanization)」が必要とされるとした後「そのために国際通貨基金(IMF)が、加盟諸国の政策への干渉を減らすべきだ」とし「韓国が経済危機を克服したのは、決してIMFの政策のおかげではなく、世界のマクロ経済の条件が早いスピードで回復し、韓国政府が攻撃的な解決努力を尽くしたためだ」と述べた。

米国と世界経済の見通しについては「米国は世界経済を深いどん底へ追い詰めている」としてブッシュ大統領の経済管理能力を批判した後「米経済がくしゃみをすれば世界経済がひどいカゼにかかると言うが、いまは米経済がひどいカゼにかかっている」とし、自身の世界経済についての展望は悲観的だと述べた。

同教授は、米国の対イラク攻撃計画と関連し「一部では第2次世界大戦以降、世界経済が不況から抜け出した点をあげて、対イラク攻撃が経済回復に寄与できるとの見方を強調しているが、対イラク攻撃は、動員人員の規模や国内総生産(GDP)の投入の面で、第2次大戦とは比べられないほど小さいものだ。対イラク攻撃は、中東地域への戦争拡大、原油価格の急騰など否定的な要素がさらに大きい」と強調した。

同教授はまた、韓国の家計負債の急増現象に触れ「97年の通貨危機を引き起こした企業負債ほど深刻な問題ではない」と前置きにしたうえで「しかし家計負債の増加は、金利政策を駆使できる余地を減らすことから、続けて注視する必要がある」と話した。



鄭美京 mickey@donga.com