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米国、イタリアで近く「世界初のクローン人間」誕生か

米国、イタリアで近く「世界初のクローン人間」誕生か

Posted November. 28, 2002 23:03,   

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米国とイタリアの科学者が先を争って、まもなくクローン人間が誕生すると発表するなど「世界初のクローン人間」をめぐる競争に火がついた。クローン人間の誕生が近づくにつれ、倫理問題をめぐる攻防も激しさを増している。

クローン人間を専門的に手掛ける米国のクロネイド社は27日「5人の女性がクローン人間を妊娠しており、このうち最初の赤ちゃんが来月に誕生する」との見通しを明らかにした。クロネイド社は、宇宙人がクローン技術を利用して人間を創造したとする宗教団体の「ラエリアン」が設立した会社。

イタリアの人工受精専門医のセベリノ・アンティノリ博士(56)が「来年1月に世界初のクローン人間が誕生する」との見通しを明らかにした翌日の発表だった。

クロネイド社のブリジッド・ブアセリエ博士は「米国人2人、アジア人2人、ヨーロッパ人1人の合わせて5人の女性がクローン人間を妊娠しており、このうち米国人が最初に女の赤ちゃんを出産する」と述べた。クロネイドは7月、3人の韓国人女性がクローン人間プロジェクトに参加したと発表していたが、今回の妊娠に韓国人が含まれているかは明らかにされていない。

アンティノリ博士も「クローン胎児を妊娠した女性は、妊娠33週目に入っており、胎児は体重2.5〜2.7キロの男の子とみられる」と述べ、「ほかにも2人の女性がクローン人間を妊娠しており、それぞれ妊娠27週と28週だ」と明らかにしている。

世界初のクローン羊を誕生させた英国のイアン・ウィルマート博士など一部の科学者らは、この主張について証拠がないとして懐疑的な反応をみせた。ところが、クロネイド社とアンティノリ博士がこの2〜3年間、クローン人間計画を発表しているほか、今度は数ヵ月以内に誕生すると時期を明言していることから、クローン人間の誕生可能性が高いとみている科学者も多い。

この人たちが競うように相次いで「クローン人間の誕生が近づいている」と主張しているのは、世界の世論を自分たちに集中させ、クローン人間の研究の主導権を握るためのものとみられる。

実際、クローン人間が生まれれば、ほかでも同じような試みが相次ぐとみられることから、世界的にクローン人間をめぐる競争が本格化する可能性もある。

これにより、クローン人間をめぐる倫理攻防もさらに激化する見通しだ。

多くの科学者が、クローン動物は流産または奇形児の可能性が高く、寿命が短くなるなどの副作用が大きいとして懸念を示している。

韓国初のクローン牛を誕生させたソウル大学の黄(ファン)ウソク教授は「今回、クローン人間が誕生するとしても、無事成長するかは疑問だ」として憂いを表した。法王ヨハネ・パウロ2世は「クローン人間は神に対する侮辱だ」としている。