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「特許大賞もらっても」MP3開発メーカー

「特許大賞もらっても」MP3開発メーカー

Posted December. 03, 2002 22:31,   

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「特許大賞を受けても嬉しくありません。市場シェアが思わしくないので、こんな賞を受けたとして喜びたい気分にはなれません」MP3プレーヤー製造業者のエムピーマンドットコム(代表ムン・グァンス)が、特許庁主管の特許技術大典で大賞の受賞者に選ばれたという話を聞いた同社社員がため息をつきながら述べた感想だ。

エムピーマンドットコムは1997年、世界で初めてMP3プレーヤーを開発し、韓国をこの製品の宗主国にした「1等功臣」。製品の開発にだけ1年をつぎ込んだ同社は業績を認められ、4日、今年の特許技術大典で大賞の大統領賞を受けることとなった。しかし、会社の雰囲気はそれほど明るくない。何よりも製品に対する内需市場の反応が冷たい。

300億ウォン規模の韓国のMP3プレーヤー市場は、後発走者の三星(サムスン)電子の「イェップ(YEPP)」シリーズが全体の40%以上を占めている状況。同社はデジタルウェイやゴウォンシステムなどの中小企業にも押され、市場シェアはやっと10%程度。あるオンラインショッピングモールがこの前実施したMP3プレーヤーブランド認知度評価でも、候補群にも入れなかった。

この会社をよりがっかりさせたのは、50余りのMP3プレーヤー製造業者とのあきあきする特許権侵害訴訟だった。1年6ヵ月も続いた法廷戦争は、製品1つに30ウォンのローヤルティーを受け取る線で一段落したが、裁判に奪われた時間と金銭的被害は中小企業としては致命的だった。それに同種業者らとも疎遠になってしまった。

経営事情が悪化したため、同社はソウル三成(サムスン)洞のASEMタワーにある事務室を、来年2月、九老(クロ)洞に引っ越す計画だ。

エムピーマンドットコムは、「あらゆる苦労の末に、市場を開拓したのに、果実は後発業者らに食べられた」と悔しげに訴えている。また、広告と物量攻勢を繰り広げる大企業の前で、中小企業は勝てる術がなかったという。

しかし、同社は最近、「一等功臣というタイトルと補償審理を捨てる」という告白とともに、輸出拡大を模索するなど、再起に乗り出した。後発業者らのようにデザインや営業、マーケティングに気を使わなかった点を認め、新製品開発にも力を注いでいる。また、業界の一角での「技術のプライドに自ら縛られ、マーケティングと事業で失敗した側面はないのか、省みなければならないだろう」という指摘も謙虚に受け入れるという決心である。



李姃恩 lightee@donga.com