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「同性愛は合法か違法か」 米連邦最高裁が審理着手へ

「同性愛は合法か違法か」 米連邦最高裁が審理着手へ

Posted December. 06, 2002 23:14,   

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米国連邦最高裁判所が2日、これまで犯罪とされてきた同性間の性行為が違法かどうかを決める重要な審理に着手することにした。連邦最高裁判所の審理結果により、米国社会全般に波紋を広げていると、米紙ニューヨーク・タイムズが4日報じた。

米国連邦最高裁判所は、2人の同性愛男性の「訴願」を受け入れ、同性相手との口腔や肛門による性行為を犯罪として処罰するテキサス州法(ソドミ法)に対する違憲如何を審理することにした。このほか、内容の類似したケースへの1986年の連邦最高裁判所の合憲決定を覆すかどうかも審理すると発表した。

テキサス州検察は1998年、ある住民の届けを受け、性行為中の2人の男性を逮捕し、軽犯罪でそれぞれ200ドルの罰金を課した。罪状は「ソドミ法」違反。「ソドミ法」はテキサスを含め13の州で施行されている。

しかし、この2人の男性は「ソドミ法」が憲法に保障されたプライバシーの保護と平等の権利を侵害しているとし、憲法訴願を出した。男女カップルの性行為は合法的と見なすのに対し、同性カップルの性行為は違法と見ることは正しくないというのが、その理由だった。

今回の連邦最高裁判所の決定で、ギリギリの合憲決定(5対4)が下された1986年の判決の妥当性が、改めて注目を集めている。

しかし、それに劣らず、当時多数意見を出したルイス・パウエル判事(1907〜1998)の「遺産」が、新たに注目を受けていると、ニューヨーク・タイムズは伝えた。彼が残した遺産は、判事の個人的な経験と判決との関連性への教訓だ。

パウエル判事は、当時裁判が進む間「私の生涯の同性愛者を見たことがない」とつぶやいた。

しかし彼は、1990年にニューヨーク大学法学部の学生に対する演説で「(86年判決を)再度検討してみたが、私は間違いを犯した。この決定を後悔する」と告白した。

彼は「中絶を許可すべきだ」という進歩的な判決を下したこともあるが、その時もその背景に彼の個人的経験が作用していた。彼の知り合いの女性が、中絶が違法であったために、劣悪な環境で自ら中絶を試みて、無惨にも死んでしまったというのだ。彼はその後「正義は必要によって決まるべきだ」と主張し、これを実践した。

法曹界でも、今回の最高裁判所の決定とパウエル判事の逸話を契機に「判事個人の性、出身背景、人生の経験が意識的であれ無意識的であれ、判決に影響を及ぼしたことを認めなければならない」ということに同意していると、ニューヨーク・タイムズは伝えた。

このため「判事は、自ら過去の経験から中立であると自信を持ってはならず、判事任命にどれほど慎重でなければならないか、重大な教訓を投げかけている」と、同紙はつけ加えた。



朴惠胤 parkhyey@donga.com