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[社説]盧次期大統領、安定した国政運営を

[社説]盧次期大統領、安定した国政運営を

Posted December. 20, 2002 01:02,   

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与党民主党の盧武鉉(ノ・ムヒョン)候補の大統領当選は、国民の多くが変化を選んだことを意味する。今とは違う大韓民国を望んでいるということだ。今やその波が、これからは社会全分野に勢いよく押し寄せて、破裂音を出すだろう。改革に対する期待やその方法、速度への不安が交錯しているのも、このような理由による。千辛万苦(せんしんばんく)のすえ、薄氷の勝利を収めた盧氏の最優先課題は、自分を支持しなかった半分を超える国民の不安を解消することである。

まず、押さえておくべきことがある。盧候補の当選を、現政権に対する評価と結びつけてはならないということだ。盧候補が受けた支持には、権力型腐敗と失政で傷ついた現政権までを含めた古い政治を飛び越え、その枠を果敢に改革するという期待が込められているためだ。

ともかく、3金時代の終えんとともに到来した50歳代の大統領時代は、世代交代による政治地図の変化を予告している。

しかし、少なからぬ限界が存在する。依然として残る「東西分割」の地域構図がそうである。盧次期大統領が、これをどうやって乗り越え、政界の大物である金大中(キム・デジュン)大統領や東橋洞系(金大中大統領の側近グループ)との関係をどのように設定するのかが、政治改革の先決課題である。

選挙前日に破局を迎えたが、盧氏みずからが「国民との約束」とした鄭夢準(チョン・モンジュン)代表との協力合意も、急いで解決しなければならない問題である。なかでも、分権型大統領制への改憲合意は、大統領就任の1年2カ月後に実施される総選挙に影響する場合、政界を混迷の局面に追い込むことにもなり得る。

鄭代表との協力過程で方向転換したため、目指すところがはっきりしない経済政策や対北政策が、いかに具体化するのかも国民の関心事だ。盧次期大統領は、女子中学生死亡事件で緊張している韓米関係に対しても、もはや大統領選候補としてではなく、次期大統領として、米国という現実的な存在を認めながらも、冷静に解決する必要がある。早期に米国を訪れることも検討してみる価値があるだろう。

盧氏は、変化への切望と不確実な未来に対する不安の中心に、地域と理念で引き裂かれ、階層と世代に分かれた韓国社会の傷をいやし、亀裂を縫合することを望む願いが込められていることを直視しなければならない。いかなる階層、いかなる世代、いかなる地域の支持を多く受けたとしても、得票率がいくらであるかにかかわらず、盧氏は、すべての国民の最高指導者という点で、自分に票を投じなかった有権者にも、かたい表情を和らげて、「大和合」と「不偏不党」を宣言し、これらの傷ついた心をいやさなければならない。未来に対する夢と希望で、全国民をひとつにまとめなければならないのである。

これとともに、勝者がまず敗者に手をさし出し、大乗的な政治の新たな扉を開かなければならない。大統領選勝利の余勢で、人為的に政界改編を推進したり、敗者を追い詰めるような愚を犯してはならない。任期5年はそう長くはない。そして、一部の熱狂的支持者が、むしろ盧次期大統領に負担になり得ることを指摘したい。