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全国的なネット障害で市民生活大混乱

Posted January. 26, 2003 22:04,   

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25日、韓国全土で起きたインターネット障害は、ユーザーの不便や物質的な被害を越えて、大きな社会的・文化的パニックを引き起こしている。

これまでインターネットに依存してきた多くの市民は、突然の「隔離」に孤独感はもちろん、何もできない現実に無力感をすら感じたと言っている。

国全体のインターネット網が数時間も「脳死」状態に陥った今回のネット障害は、現在の国家システムが「非常事態」に対応できる準備ができていないのではないか、という不信や不安をもたらしている。

▲精神的パニック〓インターネット広告代理店に務める崔(チェ)ヨンさん(28)は、「毎日インターネットをつけて、バナー広告の分析をしてきたが、今回の事故で、一時、仕事ができなくなった。まるで、自分が何の必要もない存在になったような気がして、戸惑いを感じ、冷や汗をかいた」と話した。

26日、ヤフー、ネイバーなどポータルサイトの掲示板には、「世の中から断絶されたような気がして、水が出なかったり電気が止まったりした時より、イライラした」「戦争が起きたようだった」「怖い」「悪夢のようだ」と、「恐怖感」を訴える書き込みが殺到した。

▲具体的な被害〓通信不通になった25日、ネット上で個人と信用取り引きをする食料品や流通関係の会社では、クレジットカードの決済が全面的に中断した。ソウル市内のカフェ「トゥレジュール」に務める金テヨンさん(27)は「インターネットが使えなかったため、午後は、お客さんに現金で決済をお願いするしかなく、大変だった」と話した。

決められた期限までに、インターネットで入社願書を出さなければならない就職活動中の若者や大学生は、その対応に追われた。

三星(サムスン)、LG、現代(ヒョンデ)など、大企業の運営するインターネットショッピングモールは、旧正月(2月1日)を前に贈り物の販売に熱を上げていたが、普段の3分の1に売上が落ち込んだという。ソウル冠岳区新林洞(クァンアクク・シンリムドン)でネットカフェを経営している金ウンギョンさん(51)は「25日の午後は、普段よりお客さんが75%以上減った。店を閉めたネットカフェもあった」と話した。

鉄道庁や航空会社の予約ホームページにもつながりにくくなり、電話の予約や問い合わせが急増し、電話もなかなかつながらなかった。

一部のオンラインゲーム会社は、接続不能による数億ウォンの被害について、サーバーの安全を管理する韓国インターネットデータセンター(KIDC)に訴訟を起こす考えだという。

延世(ヨンセ)大学心理学科の黄相旼(ファン・サンミン)教授は、「ネットユーザーは『自分とは直接的な関係のない』米国の同時多発テロより、『インターネットを使えない』ほうが、大きなショックを受けるようになった。檻に閉じ込められた動物が脱出を試みるような、そんな大きな挫折感を感じないためには、システムダウンという最悪の状況も『起こりうる現実』として受け止める姿勢が求められる」と述べた。