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「携帯電話のバグ」で利用者混乱 メーカは問題隠蔽で一貫

「携帯電話のバグ」で利用者混乱 メーカは問題隠蔽で一貫

Posted February. 16, 2003 22:44,   

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衣類会社に通う金某さん(27)は今月4日「非常に困り果てること」にあった。午後9時頃、仕事で重要な電話に出ることになっていたが、携帯電話が不通となった。液晶画面に急に「サービス・エラー」という文字が映って、携帯電話は「無用の長物」になってしまった。携帯電話はもう彼には「生業のための欠かせない通信手段」となっていた。取り引き相手の有線電話番号をメモしていなかった金さんは、結局、正常に業務を処理することができなかった。それだけでなく、携帯電話に入力しておいた170余りの重要な番号までも、すべて消えてしまった。

翌日、金さんは携帯電話製造会社の顧客センターに強く抗議したが「携帯電話バグ(bug:プログラムの誤り)によるシステム障害」という複雑で専門的な説明だけを聞かされた。

国内に3000万台以上普及し、有線電話以上の通信手段となっている携帯電話にバグが頻発して利用者に大きな不便を与えている。

「バグ」は製造過程の不良ではなく、設計やプログラム段階の「基本的な欠陷」を指す言葉だ。

したがって、メーカーやサービス会社に責任があるにもかかわらず、バグがあるという事実を隠すことばかりに汲汲している。パソコン用のプログラムの場合、バグが発見されれば直ちにこれを補う措置が取られるのが常だが、韓国の携帯電話業界はバグによる不便を消費者に擦りつけている。

カン・ヒョング(22、大学生)氏は去年、電話通話中に急に音が聞こえなくなることがよく発生したため、6万ウォンをかけて修理した。だが、この問題がバグから始まったことで、メーカーが責任を負わなければならないという事実を後で知ってからは怒りを耐えることができなかった。

携帯電話メーカーの開発部に勤めた経験のある李某さん(33)は「携帯電話にシステム障害が少なくないということはすでに企業も知っている。これは市場競争のため、完全に検証されない製品を急いで市場に出して、発生する場合が多い」と打ち明けた。

問題はメーカーがこれに対して相変らず「取るに足りない」という反応を見せているという点だ。

LGテレコム顧客センターのある関係者は「周期的にグレードアップをすれば問題がない。無償で修理してあげるのに何が問題だ」と聞き返した。

三星(サムスン)エニコール技術チームも「消費者にバグ問題を十分広報することができなかったことは認める。しかし製品一つを売る度にそうした詳しい説明を付けるには力不足」と主張した。KTFの関係者は「現在の技術では仕方のない部分(バグ)もある。数十万ウォンの製品を販売しながら、いちいち『問題があり得る』と話すのは…」と話した。

各メーカーがこのように問題を隠ぺいする態度で一貫しているため、携帯電話の利用者の多くがバグであることを知らずに「自分のお金」を払って修理している。これについて、インターネットには携帯電話メーカーに組織的に抗議するための「アンチの集まり」まで登場している。

1000人余りの被害者が集まっているN社のアンチサイトは、最近「リコール」申し込みを本格的に準備している。会員らはベルの音をダウンロードするとか、文字メッセージを交わす時、急激に送受信率が落ちる欠陷を集中糾弾している。

李哲雨(イ・チョルウ)弁護士は「消費者の誤りではない製品の『欠陷』は製造物責任(PL)法を適用して、通常、メーカーの過失と関係なく、責任を問うことができる。販売当時にこうした問題が起り得るということを説明しなかったのは『契約上の説明義務』を違反したことに当たる」と話した。



金善宇 sublime@donga.com