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社会生活から逃避 「30代のスタディー族」増加

社会生活から逃避 「30代のスタディー族」増加

Posted February. 17, 2003 22:34,   

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就職の年齢制限にかかって、一般企業への入社をあきらめた李(33)さんは、このほど、司法試験を受けることにした。名門大学の経済学科と大学院の修士課程を終えてから、留学と就職の両天秤で2年を過ごしたため、就職のタイミングを逃してしまった。彼は美術学校の先生をやっている奥さんの助けを受けて、このほど、ソウル冠岳区新林洞(クァンアクグ・シンリンドン)のある考試院型読書室(受験者専用寮)に居住を移した。「老壮たちの安息所」と呼ばれているここには、50人余りの寮生のうち、20人ぐらいが李さんと同じような境遇の30代以上の受験生たちだ。

昨年、米国で経営学修士(MBA)の留学を終えた黄(ファン・37)さんは、事実上、この6年間、社会生活からかけ離れている。1997年から父親が経営している会社に、しばらくの間、籍を置いたこともあるが、図書館と外国語塾を往来しながら勉強してきたため、実際のところ「経済活動」をしていない。

留学から帰った後、4ヵ月間、外資系銀行に就職したこともあるが、「雰囲気が予想と違う」という理由で辞め、今は博士課程の留学を準備しながら、高校生への家庭教師で生計を立てている。彼は、「課長、甚だしくは部長に昇進する仲間たちをみると、いらいらしてくる。しかし、もっと勉強すれば、学界でも業界でも機会があるはず」と期待している。

このように、勉強に対する未練または「幻想」を持って、社会生活から離れて「独りぼっち」で、勉強ばかりしている30代が増えている。いわゆる「スタディー(study)ルンペン」と呼ばれる彼らは、長期間就職に失敗したり、就職しても適応できずに「人生逆転」を狙って、30代前半にまた勉強を選択している。

一部では、こうした「現実逃避性学習」の副作用を懸念する声が出ている。社会で「中間管理者レベルのリーダー」になる時期を失したまま、現実感覚を失って、「勉強=大当り」という幻想のみを追いかけていると指摘されている。20代は就職の機会が多いが、30代は年齢のため雇用市場から歓迎されず、こうした「スタディー・ルンペン」が増えてくるという指摘もある。

実際、30代前半から半ばで、大学入試に挑戦しようとするいわゆる「長修生」も現われている。ソウル江南区大峙洞(カンナムグ・テチンドン)ハンビット学院の浪人クラスの場合、1クラス35人のうち、5人の割合で、20代後半〜30代前半の長修生が占めている。

モニターコンサルティンググループのソン・ギホン副社長は、「社会と職場で一番忙しく働かなければならない30代の人々が、空白状態に置かれているのは問題だ。明確な目標なしに、長くは7〜8年間『勉強生活』で転々としている人々が増えているが、これは結局、組職生活への適応が難しいため、採用対象からも外される」と述べた。

ソウル牙山(アサン)病院精神科の洪鎭杓(ホン・ジンピョ)教授は、「(スタディー・ルンペンたちは)勉強さえお上手ならば、なにもかも解決されるという誤った価値観を持っているようだ。彼らは、年齢にふさわしい社会的任務に恐怖を感じ、いつも20代のマインドで生きていきたいと思っているため、ひどい場合は、一種の退行性、固着性障害につながる可能性もある」と述べた。



cij1999@donga.com