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[社説]対北秘密接触 金大中政権の二の足はならない

[社説]対北秘密接触 金大中政権の二の足はならない

Posted March. 05, 2003 22:32,   

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南北対話の基調を受け継ぐという観点から考えると、羅鍾一(ナ・ジョンイル)大統領国家安保補佐官が、先月、中国の北京で北朝鮮関係者に会ったというニュースそのものは悪いニュースではない。その分、南北対話が切実であるからだ。

北朝鮮の核問題の解決に向けた努力は、こう着状態に陷っており、北朝鮮と米国の対立は偶発的な武力衝突を懸念しなければならないほど悪化した。こうした状況の中、核と米朝関係における北朝鮮の意図を把握し、北側に新政権の対北朝鮮政策を説明することができれば、問題解決に少なくないプラスになることは間違いない。

そうした目的の対話なら、隠れてやる理由がないのに、また南北が秘密裏に会ったというから後味が良くない。羅補佐官が、秘密接触の事実が明らかになった後も、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の勧誘まで無視して、内容を明かさなかったのはさらに残念だ。北京での接触が、「南北首脳会談を打診するためのものだ」という推測が飛び交っているにもかかわらず当事者が黙ってばかりいると、疑惑をさらに膨らませるだけだ。

北朝鮮との秘密接触は、盧大統領が打ち出した原則にも相反する。盧大統領は、南北対話に対して「対内外的に透明性を高めて、国民の参加を拡大する(就任式でのあいさつ)」、「国民に詳細に報告し、国民の合意に基づいて進める(3・1節記念演説)」と約束した。すると、盧大統領自らが、新政権の初の南北接触が疑惑の対象になることを防がねばならない。

秘密裏に北朝鮮と接触して、その内容をまともに明かさなくて疑惑を膨らませた金大中(キム・デジュン)前大統領の二の足を踏んではならない。問題の解決は、公開できる範囲内で北京での秘密接触の経過と内容を明らかにすることから始まる。金大中政権の対北朝鮮支援疑惑の解明を促した国民の声を忘れていないのなら、戸惑う必要もない。

しかも、南北間にはすでに閣僚級会談など、多様な対話チャンネルが構築されている。新政権が公式チャンネルを排除したまま秘密接触を行うことは、南北がともに築き上げた成果を放棄するに等しい。盧大統領が、この問題をどういうふうに解決するのか全国民が注視している。