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[社説]「国益のための米国支持」は正しい

[社説]「国益のための米国支持」は正しい

Posted March. 20, 2003 22:30,   

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瀬戸際に立たされていた地球村の平和が壊れた。昨日の明け方頃、イラク指導部の隠れ家などに向けて発射された米国のクルーズミサイルは、ちょうど眠りから覚めたイラク人たちを恐怖の底に落しこんだ。平和的解決を期待していた全世界の平和主義者たちの夢も消え去った。

12年ぶりにまた戦争をする米国とイラクの悪縁は実に根深い。両国は相変らず敵がい心を燃やしているが、状況はあの時とは大きく異なる。今回はイラクのクウェート侵攻の時のような明白な開戦理由がなかったうえ、国連も米国の攻撃を承認しなかった。「米国の侵攻」という言葉が出るのも無理はない。

それにもかかわらず、戦争は始まった。世界のあちらこちらで反戦の声が上がり、フランス、ドイツなど伝統的友邦国でさえ戦争に反対したが、米国の「イラク武装解除」の意志を曲げることはできなかった。これが今日の国際社会の現実だ。テロ阻止と大量破壊兵器の拡散防止に優先する論理を見つけにくい時代だ。

ブッシュ米大統領は、今回の戦争を「イラク国民を解放して世界を深刻な脅威から抜け出させるため」と規定した。イラクの大量破壊兵器が世界の安保を脅かすという主張を無視することはできない。「国益のために米国を支持」に出た盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の談話は、そういう意味で理解できる。韓米同盟関係と北朝鮮の脅威まで考えれば当たり前の対応だ。

双方に犠牲が不可避なイラク戦争がどう展開されるかも心配だが、もっと恐ろしいことは戦争が残す後遺症だ。米国は初めて予防レベルの先制攻撃をした。第2、第3の先制攻撃も可能だということだ。ブッシュ大統領は「大量破壊兵器で平和を脅かす無法政権を放置しない」とはっきり語った。北朝鮮がその言葉の範囲に入っているのは明らかだ。

戦争を防ぐことはできなかったが戦争の被害を減らし、拡散を防ぐ知恵まであきらめてはならない。盧大統領の約束通り、南北関係に悪影響を及ぼさないように努力しなければならないだろう。