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住民反発でSARS専門病院指定が難航

Posted April. 25, 2003 22:06,   

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ソウル市がSARS(重症急性呼吸器症候群)の大量発生に備えて、市立東部病院をSARSの専門病院に指定したが、一日でこれを撤回し、 SARS患者を収容する大規模な病床の確保とSARS患者の管理が危ぶまれている。鄭斗彦(チョン・ドゥオン)ソウル市政務副市長は25日午前、市立東部病院がSARSを担当する専門病院に指定されたことに反発してデモを行っている周辺の住民に会い「指定を取り消す」意向を明らかにした。

ソウル市は23日、市立東部病院をSARSの専門病院に指定する方針を国立保健院に伝えた後、24日、一部の既存の患者を他の病院に移そうとしたが、住民の激しい反対にぶつかり、電撃的に撤回した。

住民500人余りは、指定の事実が伝えられた24日午後5時ごろから、病院に通じる往復4車線を占拠して救急車などの通行を妨げた。また、鄭副市長が指定の取り消しを明らかにした後も、一部の住民は「信じられない」として、同日の夜まで座り込みを続けた。

この病院から30m余り離れた龍頭小学校は、25日、全生徒1040名のうち53%に当たる553名が登校を拒否し、同日午前11時の授業が一斉に中断した。市立東部病院も既存の患者59名のうち35名を他のところに移しており、正常な運営が不可能な状態となっている。ソウル市の朴敏洙(パク・ミンス)保健課長は「空いている病床の数も多く、精密エックス線など先端装備もあるため、市立東部病院を専門病院に指定しようとしたが、住民の反発がものすごく激しくなり、取り消さざるを得なかった。東部病院の外に専門病院に指定するところは今のところ見つかっていない」と述べた。

これについて、国立保健院は「まだソウル市から指定撤回についての公式通知を受けていないが、もし指定が撤回されれば、既存の隔離病院の外に、国・公立病院や大学病院などに隔離病床を追加指定し、200の病床を確保する方針だ」と語った。

しかし、25日現在、申告及びSARS疑惑のある患者13名が既存の隔離病院に収容されているため、収容能力が限界に達しつつあり、国・公立病院の場合、地域住民が反対し、大学病院は病院内部の拒否感などで、大規模な病床の確保が難航するものと懸念される。

これと関連し、ソウルS病院内科の教授は「住民の反対は結局誤った情報から始まったものだ。国の伝染病管理に協力しなければ、その被害はただちに国民に跳ね返り、地域住民も結果的により大きな被害を受けることになるという認識が必要だ」と話した。

一方、同日の時点で、中国の北京と上海から帰国した20代の男女が発熱と呼吸困難などの症状を訴え、SARS疑惑のある患者に追加された。これで、SARS疑惑のある患者は10名に増えた。



異鎭  leej@donga.com egija@donga.com