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日本の観覧客「北朝鮮とは付き合えない」

日本の観覧客「北朝鮮とは付き合えない」

Posted June. 17, 2003 22:09,   

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日本の東京。その中でもアベック族のデートスポットとして知られる東京湾の御台場遊園地。

小雨の降る16日午後4時頃ここを訪れた時には、若者ではなく中年の観光客で賑っていた。

御台場遊園地内の「船の科学館」には、01年末、九州の西南部海域で、海上保安庁の巡視船との銃撃戦のすえに沈没した北朝鮮の工作船「チャンオ(長漁)3705号」が、先月31日から展示されていたためだ。北朝鮮による日本人拉致問題と核開発などが、連日主なニュースを飾る中、北朝鮮の工作船を直接見ようとする観覧客の行列をなしている。

この展示館には、1日平均1万2000人が訪れ、わずか半月で観覧客が16万人を超えた。主催した海上保安協会の関係者は「大阪、名古屋などからも団体観覧客が観光バスで訪れている」と説明した。

沈没当時の船体を原形のまま展示している屋外の第1展示場と、工作船乗組員たちの武器や装備などを陳列した第2展示場を観覧する日本人の表情は、真剣そのものだった。科学館ホールでは、工作船の出現から沈没までの瞬間を収めた映像を、一本のドラマ形式で放映していた。

「噂の工作船をじかに見て、私たち(日本)の周りがいかに危険であるのか理解できた。ここまでくると戦時と言えるのではないだろうか」(50代の男性)。

「恐ろしい。北朝鮮は、何かをともにできるような隣人ではない」(40代の女性)。

かなりの観覧客が、北朝鮮の工作船を通じて、改めて「北朝鮮は付き合っていられない国」という事実を確認したかのように、肯いていた。

元エンジニアの鈴木功(68)氏は「北朝鮮の工作船は、おそらく日本の犯罪組織と連携して麻薬などを密輸しにきたはず」だとしながら「何十年間も北朝鮮籍船の出入りを放置したのは、日本の政治家たちの責任だ」と語った。

全長29.68m、幅4.66mの、骨組みだけとなった工作船の船体には、追撃していた海上保安庁の巡視船が発射した数十発あまりの銃痕が鮮明に残っていた。

観覧客の視線が集まったのは、地対空ミサイルの発射機をはじめ、82mm無反動砲や機関銃、自動小銃、手榴弾などが陳列されている武器コーナー。30代の会社員は「本物の武器を見たのは今回が初めて」とし「今の北朝鮮が、60年前の帝国主義時代の日本軍のイメージとオーバーラップして見える」と話した。

展示会場を無料開放した海上保安庁は、案内文で「日本の周りの海は安全ではない」と強調し、軍備増強の必要性をそれとなくほのめかした。北朝鮮の工作船が、戦後半世紀以上の間、平和憲法に馴染んできた日本国民にとって「安保意識」を高める教育の場として活用されているのだ。



朴元在 parkwj@donga.com