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「日差しは多くの疾患を予防」米大学教授が主張

「日差しは多くの疾患を予防」米大学教授が主張

Posted June. 22, 2003 21:53,   

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多くの人は、熱い日差しに肌を露出すれば、肌が老化してしわが生じ、ひどい場合、皮膚癌が生ずると思っている。しかし日差しにはよい点もある。

日差しで作られるビタミンDを研究する米ボストン大学医学部のマイケル・ホーリック教授は、他の医師とは違い、日差しを肯定的に受け止めている。

同教授は「日差しに少し露出するか、1週間の間、規則的に日差しに露出することは、骨粗鬆症、高血圧、糖尿病、多発性硬化症、リューマチ、関節炎、鬱病、大膓癌、前立腺癌、乳癌のような疾患を予防するのに効果的だ」とし「日差しは体に良い薬だ」と主張した。

日差しに適当に露出すれば、ビタミンDが作られ、これが多くの疾患を予防するという。

ビタミンDは、紫外線のうち特に紫外線Bに肌が露出するか、テニング機械の光線に露出する場合、肌で作られる。

そうであれば、決まった時間に日差しに露出する場合、人種によって形成されるビタミンDの量はどうなるのか。これは紫外線を遮断するメラニン色素が肌に含有された程度によって異なる。肌が黒い人ほどメラニン色素が多いため、十分なビタミンDを生成するためには、長期間日差しに露出する必要がある。

ある研究によると、15〜42歳の米黒人女性のうち42%が、冬が終わるまでビタミンDが不足していることが分かった。また、とても黒い肌を持つ黒人は、まったく同じ量のビタミンDを作るために、白人より50倍ももっと多い時間を日差しに露出しなければならない。米黒人女性は、平均的に日差しに露出しなければならない時間が、白人の5〜10倍も必要になる。

日差しと肌の色との関係は、人種によく表れている。すなわち、スカンジナビアのように北に住んでいる人は紫外線Bを吸収するために薄い肌を持っており、赤道部分に住んでいる人々は強烈な紫外線Bの吸収を防ぐために黒い肌を持っている。

ビタミンDは、骨を構成して丈夫に維持するのに重要な役割を果たす。カルシウムをいくら摂取しても、ビタミンDが足りなければ、骨の形成や丈夫に維持することができない。ビタミンDが欠乏すれば、結局筋肉と骨が弱くなって痛みを引き起こす。

同教授は「最近、子供たちに腰が曲がる疾病であるくる病がまた生じているのは、母乳(母乳にはビタミンDが含有されていない)を飲ませながら、赤んぼうを日差しに露出させないことや、紫外線カット製品をたっぷり塗るなど、複合的な原因がある」と指摘した。

紫外線カット指数が8の紫外線カット製品はビタミンDを生成する能力の95%を防ぎ、紫外線カット指数が15の場合は99%を防ぐ。

米国航空宇宙局(NASA)のウィリアム・グラント博士は、室外で働く人や、日差しの強い所に住む人は、乳癌、大膓癌、前立腺癌、卵巣癌、膀胱癌、子宮癌、食道癌、直膓癌、胃癌など各種の癌死亡率が少ない、と報告した。

また「すべての米国人が、米国南西部地方の人のように長い間日差しに露出する場合、毎年癌の発病件数は8万5000件、癌関連の死亡も3万件減少する」と主張した。

それでは、どの程度のビタミンDがあれば適当なのか。公式的に規定された量の範囲は、乳児は200IU(ビタミン量の国際的単位)、大人は600IUだ。しかし、ホーリック教授や他の専門家たちは、1日1000IUが必要だと主張している。

ホーリック教授は「人が持つビタミンDの90〜95%は、普段、日差しへの露出によって作られたもの」とし「何も塗らない状態で日差しに肌をしばらく露出させた方が良い」と話した。

また同教授は、人によって肌が日焼けするのにかかる時間を調べて、その時間の4分の1の間、手、腕、顔、足を日差しに露出させるようにと提案した。その後にもずっと外にいたければ、肌を覆うか紫外線カット製品を塗るようにとアドバイスした。

白人は、5ヵ月の間、肌の4分の1を午前11時〜午後3時、1日5〜10分日差しに露出させれば、冬まで過ごすのに十分なビタミンDの量を蓄積することができる。

(www.nytimes.com/2003/06/17/health/17BROD.html)



李眞漢 likeday@donga.com