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企業への敵対感情、韓国が世界22ヵ国で最悪

企業への敵対感情、韓国が世界22ヵ国で最悪

Posted August. 17, 2003 21:38,   

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「○○○社長は自爆しろ」

「闘争!闘争!闘争!」

ソウルA金融会社のビルには、ぎょっとするような文句の書き込まれたプラカードが数十個、あちこちに張り出されている。この会社の労組が賃金総額の56.6%引き上げを要求したが、会社側は22%以上は無理だという立場を崩さず、5月はじめから4ヵ月以上部分ストが続いている。役員室のある22階の廊下に労組員が陣取り、通り過ぎる役員にヤジを飛ばしているため、気楽に廊下を通ることもできない。

同社の役員は「惨めなだけだ」と二の句を継げなかった。労組は「通貨危機以降、二回にわたって賃金を凍結したのを挽回しろ」と主張しているが、会社の厳しい状況を考慮せず、経営陣に対して暴言まで吐くのは理解できないという。

企業に対する反感がビジネスへのやる気をくじき、経済の潜在的成長力まで脅かしているという危機感が高まっている。

ともすれば経営陣を監禁・暴行する強硬路線の労組はもちろん、政権が替わるたびに企業を改革の対象に追い込む政府、企業経営者を「不道徳な成り金」ぐらいに決め付ける国民など、韓国社会の敵対的で、歪んだ認識がビジネス環境を悪化しているわけだ。

最近のさまざまな調査から、韓国社会の反企業感情がどれほど深刻なものであるかが読み取れる。大韓商工会議所が全国10〜60代の男女2509人を対象に「企業に対するイメージ」について質問した結果、「やや悪い方だ(52.7%)」と「とても悪い(6.6%)」など、否定的な見方が5人に3人の割合だった。回答者は「家族経営」「タコ足的な事業拡大」「政界との密着」「貧富の差の拡大」などを理由にあげた。

多国籍コンサルティング会社のアクセンチュアーの調査でも、米国、英国、日本などの先進国はもちろん、中国、南アフリカ共和国、アルゼンチンなど、世界22ヵ国のうち、韓国の企業に対する感情が一番悪いことがわかった。

企業を利潤追求の団体ではなく、社会へのボランティア団体と勘違いすることも多い。現代(ヒョンデ)自動車は、先日まったく関係のないある団体の会員たちが、ソウル瑞草区良才洞(ソチョグ・ヤンジェドン)本社の前に押し寄せ「米国へデモに行く旅費を支給してくれなければ、肥をかけるぞ」と脅したため、手を焼いた。

全国経済人連合会の孫炳斗(ソン・ビョンドゥ)顧問は「企業の投資が減り、海外へシフトする傾向が現れているのは、反企業感情によるところが大きい」と述べた。企業を「かも」にしたり、犯罪集団扱いすることによって、企業経営者が誇りと事業への意欲を失いつつあるという。

孫顧問は「企業は利潤追求を通じて社会の富を創出する経済主体だ。企業自ら直すべきところも多いが、一部の企業と経営者が誤ったにもかかわらず、すべての企業と経営者をひっくるめて非難する風潮は一日も早くなくすべきだ」と付け加えた。



申然鐏 ysshin@donga.com