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韓国・チリFTA、国内批准遅延で被害拡大

韓国・チリFTA、国内批准遅延で被害拡大

Posted November. 07, 2003 23:13,   

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韓国—チリ自由貿易協定(FTA)の国会批准が遅れることによる被害が広がっている。

チリ向けの主な品目の輸出が大きく減り、国際通商舞台で韓国の信頼が失われる恐れもある。

7日、外交通商部(外交部)とKOTRAによると、今年の9月までにチリ向け輸出は織物と無線通信機器が昨年同期比37%くらい減った。また、冷蔵庫と映像機器の輸出も20%以上減少した。

KOTRAは今年2月チリー欧州連合(EU)間のFTAが発効したことから、チリ市場で韓国製品がEU製品などにハイピッチで置き換えられていると分析した。

対外経済政策研究院(KIEP)の崔洛均(チェ・ナクキュン)貿易投資政策室長は「チリなど、南米諸国が経済ブロックを作っており、韓−チリのFTA遅延が韓国の南米輸出市場全体を揺るがしかねない」と憂慮した。

昨年、韓国の貿易黒字103億ドルのうち、中南米市場の割合は49.7%(51億2000万ドル)に達した。

愼長範(シン・チャンボン)チリ駐在韓国大使は7日、本紙記者との電話インタービューで「チリ上院は最近、外務委員会で韓−チリFTAを成立させたのに続いて、会議だけを残した状態だ。韓国の国会批准が引きずられれば世界的に韓国の信頼が傷つくだろう」と述べた。

韓−チリFTAは今年2月政府間で締結されたが、韓国の政界が農民団体の反発と来年の総選挙などをにらんで、批准を先送りしつつあるため、来年の発効は難しい見通しだ。

最近、世界通商舞台では両国あるいは域内協定であるFTAが、多国間の交渉を凌駕する新しい流れとして定着している。

外交部の安豪榮(アン・ホヨン)多国通商局長は「FTAは締結国間の貿易の優遇を認めるため、FTA舞台で取り残されれば、輸出競争力が低下する。米国—チリなど、来年発効予定のFTAが少なくないため、韓−チリFTA批准の遅れによる韓国の被害はさらに増えるだろう」と展望した。



李恩雨 libra@donga.com