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[社説]テロに揺さぶられてはならない

Posted December. 01, 2003 23:18,   

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おととい、イラクで韓国人労働者4人が攻撃を受け、2人が死亡する惨劇が起こった。イタリア、スペイン、日本などに続いて韓国もテロの直接的な被害国になったわけだ。今回の事件は特に武装していない民間人に対する無差別攻撃という点で、さらに憤りを感じざるを得ない。

まずは負傷者を含めてイラク国内の韓国国民の安否が気遣われるが、今回の事件が国内にもたらす少なからぬ影響も憂慮される。イラク派兵撤回を主張する市民団体などの声が一層高くなるのが目に見えているためだ。こうした動きはただでさえ議論の絶えない派兵問題に、さらなる困難と葛藤を招きかねない。

一言でいうなら、テロのために一度決まった国家政策がもたつくということは、ありえないことだ。反文明的なテロに堂々と立ち向かうのは、国家の威信にもかかわる問題である。そうした観点から、昨日、政府が今度の事件をイラク派兵の決定と結び付けないと明らかにしたことは正しい姿勢である。われわれより先にテロ犠牲者の出た日本の小泉純一郎首相も、「テロ攻撃に屈しない」と明らかにしたではないか。政府は原則を重視する態度を引き続き堅持してほしい。派兵反対論者も、今度の事件を反対の名分に掲げるのは自制すべきである。

先週末だけで、韓国を含めて5ヵ国の15人がテロの犠牲者になったほど、イラク現地の事情は日増しに悪化している。政府はこれから派兵の性格や規模など具体的な内容を決定する過程において、こうした点を勘案して人命被害を最小化できる方策を模索しなければならない。政府がそうした姿を見せてこそ、国民も派兵の不可避性を納得することができるであろう。

先ずはイラクに滞在している韓国国民の安全を確保する問題が急がれる。外交部はイラク国内での非常連絡網を構築して待避計画を立てるなど、これ以上の人命被害が発生しないように万全を期すべきだだろう。