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[社説]「自分のせい」に気付くことが先決だ

[社説]「自分のせい」に気付くことが先決だ

Posted December. 05, 2003 23:19,   

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李晶載(イ・ジョンジェ)金融監督委員長がある講演で、「病気が重くなる前に治療する医者が立派な医者だ。これまでは立派な医者ではなかったという批判を謙虚に受けとめる」と言った。クレジットカード危機を事前に防止できなかったことに対する責任を自ら認めたのだ。今まで、責任逃れに汲々としていた政府当局者の様子ばかりを見てきたせいか、金融監督責任者の当たり前の反省が新鮮に感じられる。

韓国国民13人のうち1人は信用不良者だ。今年に入ってから9月まで、専業信用カード会社の累積赤字が4兆ウォンを超えた。このため消費の萎縮が深刻化し、金融市場は危機的状況に陥ったのに、政府関係者は誰も、自らの責任を認めなかった。金大中(キム・デジュン)政権でカード政策を受け持ってきた高官らも、一様に「他の部処のせいだ」、「カード会社のせいだ」と言って責任逃れに明け暮れた。

金融問題が発生すれば大半の国民がその影響圏に入りかねない。また、一部金融社の不良が全体経済システムの危機につながる可能性も高い。政府と金融当局に、金融に対する強力な事前規制と厳しい監督権限を与えているのもこのためだ。そのため、特定金融会社の不良には、政府と金融当局にも、ある程度の責任がある。その上、全体システムが危うくなるほどの状況になったなら、最大の責任は政府と金融当局が負うしかないのだ。

政策失敗の責任が誰にあるかを問い詰める理由は、「スケープゴート」を見つけ出すためではない。責任所在をはっきりさせないと、原因に対する診断が間違ってしまい、診断を誤れば、まともな政策処方を出しにくくなる。結局、「なまる湯な政策」が幅を利かせて、国民だけが痛い目に遭うことになる。

これはカード政策だけに限った話ではない。経済は外貨危機の時よりも厳しいという悲鳴が出ていても、「過去の政権が間違っていて」、「他の部処が足を引っ張って」、「対外環境が悪くて」などと言った責任回避性の主張ばかりまかり通っている。良い政策は先進国の事例や本の中にあるものではない。政府は、失政に対する謙虚な反省の中に解答が隠されているという事を知らなければならない。