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[オピニオン]大長金のラーメンバージョン

[オピニオン]大長金のラーメンバージョン

Posted December. 09, 2003 23:06,   

한국어

韓国人にとってお米の次によく食べるものはラーメンである。米が数千年もの間韓国人の味覚をとらえてきた食べ物だとすれば、ラーメンはわずか40年で第二の主食となった。昨年韓国で消費されたラーメンは総37億個、国民1人当たり80個ずつ食べたことになる。これはエベレストの8万3635個の高さに該当し、ラーメンの麺をつなぐと地球を4616周できる量だ。ビニール袋に入れられたラーメン、容器に入っているラーメン、生ラーメンなど進化したラーメンは年間売上が1兆3000億ウォンに達し、種類もおよそ160種ある。お坊さんのためにニンニクやネギなど五辛菜を入れないラーメンもある。

◆ラーメン一袋はふつう120gで、520カロリー。1つ当たり75本の麺でできており、延べの長さは50〜60メートルに及ぶ。小麦粉をこねたものを平たくして麺にする中国の拉麵の日本式発音である「ラーメン」がその語源となった。だが、今日のようなラーメンは日本がその元祖である。1958年安藤百福が揚げ物料理の過程を観察している途中ラーメンの製造法を考え出したのだ。国内にラーメンが紹介されたのは、1963年9月「チキンラーメン」が初めて。当時の値段は10ウォンで、羅綿と勘違いして布だと思い込んでいた人もいたという。

◆一つの材料でこのように多様な味を引き出せるだろうか。容器、水、火、添加物などによって千差万別に違うのがラーメンの味である。軍隊に行ってきた男性なら夜間勤務の後飯ごうを使って作ったラーメンが一番おいしいと言う。冬に団子状の練炭で暖めたストーブの上にやかんを置き、その中で作ったラーメンの味もまた美味である。適当な器がない時はラーメンの袋を裏返して手袋のようにはめて手の平を容器にラーメンを食べたりした。インターネットには数百、数千ものラーメンの料理法と約30年間1日3食をラーメンだけ食べてきた人など、「ラーメンマニア」に関する話が紹介されている。

◆先週末ソウルで約90人が参加した中で行われた「ラーメン料理王コンテスト」で「ラーメンを利用した健康3コース料理」を紹介した韓国調理科学高校2年生クァク・ホイル(17)君が大賞を取った。最初のコースは漢方材と高麗人参、ナツメをいれたラーメングラタンをチーズとノリで巻いた後、鶏肉でもう一度くるんで一口サイズにした料理。続いてラーメンサラダを赤と黄色のライスペーパーで包んだ料理が出され、ラーメンを蜜で味付けしてピーナッツ、クルミ、アーモンドをまぶしたデザートでコースを終わらせている。朝鮮王朝の宮中料理を題材にしたテレビ歴史ドラマ「大長金(テジャングム)」のラーメンバージョンといえる。今話題の人気ドラマ「大長金」の時代背景となっている朝鮮時代の中宗の時、ラーメンがあったとすれば主人公の長金とその師匠の韓常宮(ハン・サングン)は果たしてどんな料理に仕上げただろうか。

呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員 oscar@donga.com