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「韓米同盟に穴ができた証拠」 在韓米軍問題で米研究員が見解

「韓米同盟に穴ができた証拠」 在韓米軍問題で米研究員が見解

Posted May. 21, 2004 22:30,   

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「韓国で、在韓米軍のイラク派遣問題が起こることは、韓国と米国の政府間の政策調整が機能していないことを示す。特に在韓米軍削減問題が、両国間で透明に進められていないのが大きな問題だ」

ニコラス・エバスタット米企業研究所(AEI)主任研究員は、「米国が在韓米軍からイラクに派遣すると通告した3600人が、韓国政府がイラクに派兵することにした数と一致するのは、面白い偶然だ」と「意味深長な」発言をした。

全国経済人連合会傘下の自由企業院が20日に開催したシンポジウムに参加するため訪韓したエバスタット研究員をソウルプラザホテルでインタビューした。

——在韓米軍のイラク派遣は、韓米同盟に問題があることを意味するか。

「決定過程に韓米間の政策調整があったのかどうか、あったのに(韓国が)反対したのかについて、いろいろな意見がある。米軍再配置戦略から出たのか、突然飛び出したものなのかよく分からないが、両国間に穴(loophole)ができた証拠であることには間違いない」

——韓米同盟の問題点がどこにあると考えるか。

「韓国が太陽政策を推進するために、北朝鮮がさほど脅威的でないと主張したことと関係がある。北朝鮮が脅威的でないのに在韓米軍はどうしているのかと人々が問い始めた。米政府も、韓国と十分に協議しなかった責任がある。4月にチェイニー副大統領が訪韓した時も、韓国聴衆ではなく米国聴衆に向けて話をした。米政府に韓半島政策に対する戦略がない」

——米国防総省内に韓米関係に対して世代間の二極化した声があると言うが…。

「国防総省内に軋轢(あつれき)があるのは事実だろう。しかし必ずしも世代間で分けて見ることはできない。北朝鮮に対するアプローチや韓国を見る見方に相違がある」

——北朝鮮核問題の6者協議が成果をあげると見るか。

「6者協議は、1930年代に西欧で繰り返された『会議外交(Conference Diplomacy)』を見ているようだ。ドイツを会談の場に引き入れさえすれば、何だかうまくいっているような感じを受けたのだが、今の6者協議の姿とまったく同じだ。実質的な解決のためには、北朝鮮が核兵器と経済支援及び安全保証を取引きするようにするのが最も有効だろう」

——韓国で多数派になったヨルリン・ウリ党の議員に対するアンケート調査の結果、米国より中国に重点を置かなければならないという意見が多かったが、どう考えるか。

「おもしろい話だ。中国との協力はいいことで、必要だ。しかし感情的な接近で韓米同盟を韓中同盟に取り替えるなら、涙を流す結果をもたらす恐れがある。民主国家と非民主国家という違いもあり、財政的な協力も困難なうえ、安保構造にも危険がある」



金影植 金正眼 spear@donga.com credo@donga.com