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[オピニオン]王室

Posted May. 24, 2004 22:47,   

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昨日、ペインのマドリッドで行われた王位継承順位第一位のフェリペ皇太子(36)の結婚式は、約30カ国の政府代表と100万の群集、12億の視聴者が見守る世紀の結婚式だった。離婚経歴のある元テレビキャスターのレティシア皇太子妃(31)はハリウッドのトップスターでモナコ王妃になったグレイス・ケリー(1929〜1982)を連想させるほどの美人である。先立ってのノルウェーとデンマークの皇太子の結婚も、新婦自身や家柄が取り沙汰にされたが、王冠よりも大切な愛の勝利で幕を閉じた。

◆今日、全世界にはおよそ30カ国の王政国家が存在している。欧州は英国、オランダ、ベルギー、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、モナコ、サンマリノ、そしてフランコ独裁が終わりを告げた後、王室を復活させたスペインなど11カ国が王政国家である。英国、オランダ、デンマークは女王が統治している。イタリアはサボイ王家がムッソリーニ独裁に協力したという理由で、1946年国民投票によって王室廃止を決定したが、最近これを後悔している様子で、ブルガリア、ユーゴなど東欧では王政復古の動きが具体化している。

◆朝鮮王朝は1910年、韓日合併で幕を下ろした。最後の王である純宗皇帝は跡継ぎがなく、英親王(李垠)と義親王(李堈)の二人の腹違いの弟がいるだけだ。兄の義親王が1955年、英親王が1970年にそれぞれ亡くなり、王家もまた歴史の裏に消え去った。だが、王家の脈さえも途絶えたわけではない。「最後の皇太子」だった李垠の子息ク(73)さんは子孫はないが、生存しており、義親王の13男9女のうち9人が国内外に居住している。歴史の正統性回復と国民和合を掲げた「大韓帝国皇室復元推進委員会」もすでに活動している。もちろん反発もある。

◆「存在しても統治しない王家」を期待するのは復古的なロマン主義に過ぎないのか。王と王妃が景福宮(キョンボックン)と昌徳宮(チャンドックン)を優雅に散策し、外交使節が王に謁見するために馬車や輿に乗って王宮に入る姿は想像するだけでも楽しい。自由奔放なプリンセスが恋人に会うために王宮の塀を乗り越えてカメラに撮られ、プリンスが飲酒運転をして警察に摘発され苦境に立たされた様子でも見ながら、民主主義を満喫するのはどうだろうか。西洋のロイヤル・ウェディングを見ながらした想像である。

呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員 oscar@donga.com