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[オピニオン]太極旗と日の丸

Posted June. 23, 2004 22:30,   

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映画「太極旗飜って」の日本上映(26日)を控えて、日本の映画館が騒々しい。先週、東京都内で開かれた試写会に、主演俳優の張東健(チャン・ドンゴン)とウォン・ビンが登場するや、ファンたちは「愛しています」と叫びながら、歓呼した。インターネットを通じて実施した「試写会観覧イベント」には、2200人の募集に約3万人が応募する盛況を成した。観客たちは、戦争の渦に巻き込まれた兄弟の運命のいたずらに目頭を熱くした。映画界は、全国400の映画館で上映されるこの映画の興行収入が、ハリウッドの大作に劣らないと予想する。

◆「太極旗…」の日本タイトルは、兄弟愛を意味する「ブラザーフッド(Brotherhood)」だ。観客が、太極旗に馴染みがないことを考慮した選択だ。上映中、日本語の字幕を読みながら「この機に韓国語を勉強しようか」と考える人も出てくるだろう。韓国語学習はすでに熱気を帯びている。昨年末現在、日本でハングル講座を行う高校は219校で、10年前より5倍も増えた。第二外国語の中では、中国語、仏語に続き3位だ。

◆若者の心を動かした「韓流熱風」とは関係なく、教育現場では、国旗の「日の丸」と国歌の「君が代」をめぐる論議で混乱している。一部の学校の卒業式と入学式で、教師と学生たちが国旗掲揚と国家斉唱の時に起立しなかったという理由で、教育委員会が懲戒処分にしたからだ。東京都の場合、教師238人が懲戒処分になった。第2次世界大戦敗戦後、半世紀が過ぎた歳月が流れたが、多くの「普通の日本人」たちは、今も日の丸から軍国主義の亡霊が思い浮かぶと吐露する。

◆ウォン・ビンのファンである小倉玲子(29)は、「こんなにハンサムな俳優が(映画のように)危険な軍隊に行かなければならないと思うと、心が痛い」と話した。「太極旗…」は、南北分断の状況に関心のない日本人が、韓国現代史の悲劇を間接的に体験する契機になった。敗戦で壊滅状態に陥った日本経済が、韓国戦争の特需のお陰で起死回生した事実は、トヨタ自動車の社史にも記録されている。日本の観客がこの映画を通じて、韓国戦争と日本の歴史的関係を知ることを願うのは、無理な注文だろうか。確かに、韓国でさえ戦争の意味が色あせているのだから…。

朴元在(パク・ウォンジェ)東京特派員parkwj@donga.com