原油価格に続き、鉄鋼、非鉄金属など他の原資材価格も大幅値上がりしている。
特に7、8月がオフ・シーズンなのにもかかわらず、価格が険しい上昇傾向を示していることから、本格的なオン・シーズンの始まる9月からは、今年上半期のような「原資材ショック」が再燃する可能性が高いとの憂慮が高まっている。
このため、政府も原資材の需給安定対策を打ち出したが、最近の価格高騰は中国の需要増加と国際生産量減少など構造的な要因が複合的に絡み合っているため、簡単に解決できそうもない。
20日、産業界と産業資源部によると、昨年12月末には1トン当たり217ドルだった古鉄(鉄スクラップ)の国内輸入価格は今月15日現在、299ドルに上昇した。
古鉄の輸入価格は今年2月に340ドルまで上昇したが、6月には222ドルまで落ち、最近また跳ね上がっている。15日の価格は昨年末より37%、今年の最低値だった6月よりは34%高い水準だ。
銅も今年6月の1トン当たり2665ドルから、今月15日には2847ドルに急騰した。エチレンは同期間に843ドルから1090ドルに上がり、史上初めて1000ドルを突破した。この他にも、アルミニウムや鉛、ニッケル、錫石の価格が連日大幅上昇している。
原資材価格の上昇により各企業の経営圧迫も顕在化している。
三星(サムスン)重工業は、造船用の厚板価格上昇で、今年上半期の営業利益が昨年同期比68.4%も減少した。現代(ヒョンデ)重工業と大宇(テウ)造船の営業利益もそれぞれ58.8%と18%減少した。
それでも各大手企業は原資材をあらかじめ確保していたため、需給に大きな支障は出ていないが、各中小企業は物量そのものを買い求めにくいうえに、原価上昇の要因を価格に反映することもできず、二重苦を強いられている。
これを受けて政府は20日、政府庁舍で李憲宰(イ・ホンジェ)副首相兼財政経済部長官が経済長官会議を開き、来年までホットコイルを含めた国内の鉄鋼供給能力を現在の2倍に拡大して、原資材の備蓄規模を現行の20日分から30日分に増やすことにした。
高其呈 金斗英 koh@donga.com nirvana1@donga.com