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東京都教育委、歴史わい曲の教科書を採択

東京都教育委、歴史わい曲の教科書を採択

Posted August. 26, 2004 22:18,   

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東京都教育委員会が26日、日本帝国主義のアジア侵略を美化したり、朝鮮(チョソン、1392〜1910年)人を従軍慰安婦に強制連行したことなど歴史的な事実をわい曲するなど、国粋主義的な史観に基づいて記述された歴史教科書をある公立学校の教材に採択した。

来夏、日本の各公立学校が2006〜09年度用の歴史教科書を採択するのに先立ち、こうした決定が下されることによって、来年度にわい曲された歴史教科書を採択する学校が増える見通しとなった。都教育委は同午前、会議を開き、来年4月に開校する台東区のある都立中高校用歴史教科書に「新しい歴史教科書を作る会」が作った歴史教科書(扶桑社)を採択した。

この歴史教科書は、△神話を歴史的な事実と記述して天皇崇拝を強調し、△太平洋戦争を「大東亜戦争」という軍国主義時代の用語で記し、△日本帝国主義がアジアを侵略したことを、日本がアジア民族を解放させるため戦った戦争だと美化しているうえ、△日本帝国主義による植民支配と侵略、加害の事実を隠ぺいするなどわい曲された歴史を記述している。

わい曲歴史教科書の採択を阻止してきた日本の市民団体「児童と教科書全国ネット21」はこの日、声明を発表し、そうした決定を即時に撤回し、教師、保護者、市民、教育関係者などの意見をまとめて改めて採択するように、と都教育委に強く促した。韓国政府は、これに関連し「東京都教育委が自国中心的な史観に基づいて過去の過ちを合理化している、扶桑社の教科書を採択したことについて遺憾に思う」との立場を表明した。

外交通商部の申鳳吉(シン・ボンギル)報道官はこの日、報道参考資料を通じて、こうした立場を示した上で、「これは(日本の)若い世代に誤った歴史観を与えかねないもので、ひいては過去史の反省に向けて、真なる善隣友好の関係を築こうとしている努力にも支障をきたすものと懸念される」と付け加えた。

申報道官は、続いて「韓国は、日本が自らの過去史を直視し、歴史認識問題を解決するための知恵を見いだす努力をさらに強めていく必要があることを、繰り返し強調したい」と話した。

一方、同報道官は「政府は、日本の多くの保護者・有識者・各市民団体が『扶桑社教科書を採択したこと』の不当性を広く知らせ、日本の良心を守るため絶えず努力を傾けてきたことを高く評価する」と述べた。



夫亨權 hanscho@donga.com bookum90@donga.com