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原発センター選定が「振り出し」に 与党仲裁案なら選定遅延は必至

原発センター選定が「振り出し」に 与党仲裁案なら選定遅延は必至

Posted September. 16, 2004 21:55,   

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15日に締め切られた原発廃棄物管理施設(原発センター)の誘致に向けた予備申請に、一ヵ所の地方自治体も申し込まなかった。このため、7ヵ月間引きずってきた原発センター建設事業が、再び振り出しに戻った。

原発センターは敷地選定から完工まで4年程度かかるうえに、既存の貯蔵庫施設は4年後の2008年には飽和状態に達する見込みで、原発廃棄物処理に深刻な支障をきたすものとみられる。

李煕範(イ・ヒボム)産業資源部長官は16日、政府庁舍で記者会見を行い「政府はできれば10月内に対案を用意して、透明で新しい手続きによって原発センター建設事業を推進していく」と明らかにした。

この発言は、既存の推進方式が予備申請段階で腰砕けになったことにより、事実上、従来の日程を全面中止することを示唆するもので、原発センター敷地選定作業が新しい局面を迎えることになったのだ。

李長官は、また「現行の敷地選定手続上、唯一予備申請の段階に残っている扶安(プアン)の場合、住民投票が事実上難しくなった」と話し、既存の手続きを踏む場合、11月末までには行うようになっている扶安の住民投票に対して悲観的な見方を明らかにした。

既存の日程に従った場合、全羅北道(チョルラプクド)扶安郡は単独で11月に原発センター誘致案に対して住民投票を実施した後、可決されれば12月に本申請を行うことになっている。

しかし、政府が現行の原発センター敷地選定手続き中止などを含めて、与党ヨルリン・ウリ党の仲裁案を受け入れれば、すべての作業は振り出しに戻る。

政府は、まだ「最終的な立場はまとまっていない」としているが、扶安郡を除いて予備申請をした地方自治体がない状況では、与党と市民団体が提示した案を受けいれるしかなさそうだ。

問題は与党が提示した公論化過程に入った場合、原発センター選定作業が再び先送りになるという点だ。政府、国会、市民団体が参加する公論化機構は最長1年にわたって新古里(シンゴリ)1、2号基の建設中止問題を含めて、原発政策全般に対する立場の違いを調整することになる。

韓国水力原子力によると、高レベルの放射性廃棄物である「使用済み燃料」の保存量は昨年末6588tで、総保存容量の67.2%に至る。

原発別では月城(ウォルソン)原発の「使用済み燃料」貯蔵庫が2006年に飽和状態に達し、蔚珍(ウルチン)は2007年、古里と霊光(ヨングァン)は2008年に満杯になる見込みだ。

ところで、原発センター敷地選定から完工までは4年前後かかるため、敷地選定の手続きが遅くなれば、原発廃棄物をまともに処理することができない事態まで予想されている。



孔鍾植 朴湧   kong@donga.com parky@donga.com