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岩壁クイーンを狙う「16歳の蜘蛛少女」

岩壁クイーンを狙う「16歳の蜘蛛少女」

Posted November. 10, 2004 23:08,   

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「人々から新星だと言われてます。よい成績を出さなきゃ・・・。世界ランキング1位に必ず上がるつもりです。」

スポーツ・クライミングのアジア・チャンピオンである金ジャイン(16・一山東高校1年・ノースペース・クライミングチーム)。彼女は10日、チェコ・ブルーノで13日に開かれる国際山岳連盟(UIAA)スポーツ・クライミングW杯に出場するため出国する途中母指を立ててみせた。

身長152cm、体重45kg。彼女はこの小さな身体で、先月31日、全羅南道霊岩(チョンラナムド・ヨンアム)の岩壁登山競技場で開かれたアジア・スポーツ・クライミング選手権大会の難易度競技で1位を占めた。

高さ12m以上の人工岩壁を直接ロープを歩いて行ってホールド(人工取っ手)を取って登る難易度競技で、この間、アジア最強はコ・ミヨン(37・コーロンスポーツ)だった。しかし、1997年から6回も優勝を独占した彼女は、この大会では21歳も年下の金ジャインに押されて2位に止まった。

アジアを制覇した金ジャインは今度は世界トップを夢見る。ブルーノW杯出場はその挑戦の舞台だ。スポーツ・クライミングは欧州が強い。ランキング50位以内にアジア選手はコ・ミヨン(30位)と金ジャイン(37位)を含めて4人しかいない。

金ジャインがW杯に出場するのは今回が3回目。初めて出場した7月のフランス・シャモニ大会では、45人の参加選手のうち41位に止まったが、2回目である9月の中国上海大会では凡そ38段階も上昇した7位を記録し、世界に名前を知らせた。

金ジャインがスポーツ・クライミングを始めたのは小学校6年生の時の00年の夏休み。山岳人であるお母さんの李スンヒョン氏(46)の影響でスポーツ・クライミングを始めたお兄さんのジャハ(20・崇実大)、ジャビ(17・一山東高3年)について、おもしろ半分で体力テストを受けたのだが、お兄さんたちより遥かに優れているという評価が出たのだ。スポーツ・クライミング界では彼らを「スパイダーマン3兄弟」と呼ぶ。

大韓山岳連盟の審判であるお母さんの李氏は、「ジャインは毎日、放課後4時間ずつ、休みの時は1日7時間も人工岩場にぶら下がっている。漢方薬を飲ませようとしても拒んで、キムチチゲ(鍋)だけを好む」と言った。好物はいちごぐらい。顔にもそばかすがいっぱいで、ニックネームが「いちご姫」だ。

スポーツ・クライミング女性選手の理想的な身体は身長161〜162cmに体重45kg。金ジャインは1年の間、1cmしか大きくならず、心配だ。しかし金ジャインを指導しているノースペース・クライミングチームの李ジェヨンチーム長(33)は、「ジャインは背は小さいが手足が長くて、ホールド間隔の広い区間で有利である上、うずくまらなければならない区間ではむしろ背の低いのがメリットになる。学ぶ速度があまりにも早くて、世界上位ランキング進入も遠くないと思う」と壮語した。



田昶  jeon@donga.com