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[オピニオン]殴打金メダル

Posted November. 11, 2004 23:14,   

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「髪の毛をつかまれたり…、靴で頭を殴られたり…、拳で頭を殴られたり…、死ぬかと思った。シャワーをすると、髪の毛がどっさり抜けて、頭が痛くて夜良く眠れなかった」、「一日も殴られずに運動した日がない」、「髪の毛をつかまれていると、女に生まれて髪の毛が長いのが恨めしい時も多かった」、「私が殴られるときは見えないからよく分からなかったが、仲間が殴られているのを見ていると、本当に怖くて、心が痛くて、気が狂いそうだった」、「生きているのが不思議なぐらい殴られた」。

◆ある未開国の虜収収容所での残虐行為でも、特殊部隊の訴願受理でもない。世界最強を誇る大韓民国女子ショートトラック国家代表選手たちが、コーチたちにやられた常習的な殴打と非人間的な待遇を書いた供述書の内容だ。これまで各種世界大会で選手たちが見せてくれたトップクラスの技量の裏に、こうした虐待と涙が隠されていたと思うと、体がぞっとする。格闘技種目でもない記録競技である上、殴打の被害者が女性で、この中の3分の2が女子高生だという事実にさらなる憤りを感じる。

◆金メダルにも様々な種類がある。汗と努力で勝ち取った純粋な金、銀、銅メダルが真のメダルであって、人をごまかして取った「詐欺メダル」、お金で買い取った「お金メダル」、薬物で新記録を出した「ドーピングメダル」、審判を買収してもらった「図々しいメダル」、まやかしで盗んだ「反則メダル」、勝負操作で得た「談合メダル」、男子を女子にすり替えて占めた「性転換メダル」もある。何より恥ずかしいのは殴打と暴力で得た「殴打メダル」である。韓国がこの分野で金メダルを取るというのは、5000年の文化民族の恥だ。

◆醜い結合は傷を残すが、美しい別れは思い出を残す。同様に厳しい訓練はたとえメダルが取れなくても大事な思い出として残るが、殴打で取ったメダルは光栄どころか永遠に消えない傷になるばかりだ。韓国はこれからは殴打によるスポーツ強国を夢見てはならない。殴打で得たメダルを評価し始めれば、暴力を振るう主人も暴行をする父も合理化され、暴圧政権も正当化される。たとえメダルが一つも取れなくても、選手を殴打してはいけない。スパルタ式の訓練と殴打は100%違う。

呉明哲(オ・ミョンチョル)論説委員 oscar@donga.com