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夕焼けで心を清めて、海水で疲れを取る

Posted November. 25, 2004 22:40,   

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朝夜に寒風が吹けば、体を暖めてくれる「熱いもの」が思い出される。そのなかで、一味違う「熱い味」を楽しめる所ができたということは嬉しい。一般的なチムジルバン(蒸し部屋)、温泉とは違う海水風呂を掲げて全羅北道高敞郡(チョンラプクド・コチャングン)の新しい名所に浮上している九市浦(クシポ)海水ワールドがその場所。禅雲寺(ソンウンサ)から車で20分の距離にあるこちらは冬の山登りを終えて疲れを取るのに持ってこい。

●登山—ドライブ—夕日鑑賞

高敞郡上下面(サンハミョン)にある九市浦海水浴場は、忠清南道泰安郡の安眠島(チュンチョンナムド・テアングン・アンミョンド)のように広く知られていないが、日の入りがとても美しい所だ。海水浴場の前にカマク島を含む小さな島々が可愛らしく浮かんでおり、海を赤く染める夕日は絵のようだ。また日が暮れるのを待ったかのように、月が浮び上がれば海の色はもう一度神秘的に変わる。

広い白砂浜南端には文禄・慶長の役の際、住民数十人と山鳩数百匹が半年間戦乱を避けたという天然洞窟があり、海岸一帯に奇岩怪石が多くて見どころもかなり多い。周辺には「湖南(ホナム)の小金剛(クムガン)」と呼ばれるほど山勢が美しい禅雲山と高敞邑城、世界文化遺産に登録された支石墓群があって家族づれの旅先に良い。

特に、禅雲山は椿の花と派手な紅葉のおかげで春、秋に人が殺到するが、冬の雪景色も欠かせない。禅雲山を回って九市浦海水浴場に至る道路はドライブコースにも良い。うら寂しい雰囲気の禅雲山に立ち寄ってからドライブを楽しんで九市浦海水浴場に駆けつけて、日の入りを眺めた後、熱い海水風呂で疲れを取ると一石四鳥。

●海水が細胞と血管刺激

九市浦海水ワールドは、奥方のアン・ソンフェ氏の実家の母親が経験した自然体験に着眼した。相次いで6人兄弟を生んだアン氏の実家の母親はいつも体の調子が悪くて横になる日が多かった。そうしたとき、火に焼いた石の上に置いた海水を振りかけたむしろの切れ端を被って汗を流すと気分が良かったという。他の家族も体験しながら本格的に在来式の海水風呂を始めるようになった。

見かけには通常の風呂場のようにこぢんまりしている。しかし、中に立ち入ると350坪規模にあれこれよく取り揃えた多様な施設が目を引く。

全羅南道寶城(チョンラナムド・ポソン)の緑茶の葉を熱い海水に溶かした緑茶風呂、黄土と炭で構えた部屋に海辺の砂浜で砂湯をするのと同じ効果を出す砂湯部屋、女性たちに特に良いとされる蓬風呂、4時間も松の薪をくべたという火蒸し部屋…。しかし何といってもこちらの醍醐味は海水風呂だ。

海水は人の体内の血しょうとその成分が似ていて、体内に染み込んだ海水が細胞と血管を早い速度で刺激、五臓六腑を熱くして血液循環を促進させると言う。塩度の高いほど効果はもっと確かだが、九市浦沖合の水が全国で一番塩度が高いことで知られている。

●20〜30分ならOK

こちらで海水風呂をするためには厚い綿の服を着なければならない。とても粗悪でちょっと着心地が悪いが、水が熱くて湯服を着なければやけどをするからだ。

海水風呂部屋は入った瞬間、熱いスチームが鼻の中に入ってくる。木が敷かれている底の所々にまるで井戸の水のように海水が盛られている。湯気が出なくて熱いとは思わないが、水の温度は摂氏80〜90度。思わず手や足を浸すのは絶対禁物だ。

海水風呂は大型タオルを水に浸して出した後、肩や腰、脚の部分を包む。冷めるとまた水に浸して同じプロセスを繰り返す。初めにはタオルを体に当てるだけでも熱くて驚くが、何回か繰り返してやってみると徐々に体が軽くなる。普通20〜30分程度が一番適当だ。

海水風呂に入った後、水風呂に入るのも禁物。海水風呂は海水の熱い気運が体内に染み込まれるのだが、急に水風呂に入れば今までのプロセスが水の泡になる。代わりに氷を浮かべた冷たい甘酒を一杯飲み干した方が良い。海水風呂を終えてからは力が無くなるが、このときに漢方薬を入れて蒸した薬鴨蒸や高敞の名物であるうなぎ料理を食べれば保養食として最高。九市浦海水ワールドのお問い合わせは063—561—3323

文=チェ・ミソン旅行プランナー tigerlion007@hanmail.net

写真=シン・ソッキョフリーランサー写真作家 rainstorm4953@hanmail.net