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政府、日本の歴史教科書問題で「静かな外交」脱皮

政府、日本の歴史教科書問題で「静かな外交」脱皮

Posted March. 11, 2005 22:25,   

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日本の極右団体である「新しい歴史教科書を作る会」が日本政府に検定を申請した教科書に、日帝による強制占領期の創氏改名が朝鮮人の自発的な要請によって行われたように記述するなど、植民統治を美化、歪曲する内容を多く含ませたことが確認された。このため、この教科書が検討を通過する場合、2001年に急激な勢いで波紋が広がった「歴史歪曲教科書」問題が、4年ぶりに再燃する可能性が高まった。

中学生を対象にしているこの教科書は、右翼系列の出版社である扶桑社が昨年4月に文部科学省に検定を申請したもので、公民教科書と歴史教科書の二種類ある。来月初めに検定を通過すれば、今年8月までに学校別の採択過程を経て、来年から使用される。

扶桑社の歴史教科書申請本は、「朝鮮の近代化を助けた日本」という別途のコラムを通じて、「日帝植民地統治が朝鮮の近代化に貢献した」と記述している。また、現行の教科書に書いてある「植民地による苦痛と犠牲を朝鮮人民が強要された」という部分を削除して、1910年、韓日強制合併を朝鮮人の一部が受け入れたという内容を含ませた。

また、日帝の強制動員に対して、「戦争末期に徴用徴兵制が拡大適用された」と記述しただけで、強制連行と軍隊慰安婦関連の内容は削除した上、19世紀末の朝鮮を「中国の服属国」と記述した。

扶桑社の公民教科書の申請本は、前の部分で独島(日本名、竹島)の全景写真を追加し、「韓国と領有権をめぐって対立している竹島」という説明をつけた。教科書本文には、独島に対して、「歴史的でも国際法上で日本の固有領土」としている。

韓国政府は、扶桑社の教科書の申請本が日本政府の検定を通過する場合、強硬な対応を取るという方針だ。政府は最近の独島領有権紛争でも浮き彫りになったように、従来の「静かな対日外交」基調が限界に達したという判断の下で、「言うべきことは言う」積極的な外交戦略に転換する方策を講じているため、駐日大使を召還した01年よりさらに強硬な対応策が出る可能性も高い。

外交通商部の李揆亨(イ・ギュヒョン)報道官は11日、「申請本が自国中心的な史観に基づいて過去の過ちを合理化し、近隣国の歴史をこき下ろしていることを非常に遺憾に思っている」と述べ、「政府を挙げて対策チームを設置し、必要な措置を講じていく計画だ」と述べた。

一方、「アジアの平和と歴史教育連帯」は、同日午後に記者会見を開き、「新しい歴史教科書を作る会の教科書の申請本が01年版よりさらに改悪された。歪曲・ねつ造された教科書が採択されないよう、日本全国でキャンペーンを展開する計画だ」と、明らかにした。

一方、申請本は、1931年に日本軍が起こした満州事変についても、中国内の排日運動が原因というように記述するなど、中国と関連した歴史も大きく歪曲しているため、中日間でも深刻な外交紛争が予想される。



尹鍾求 李宰明 jkmas@donga.com egija@donga.com