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世界に先駆けてガン転移抑制のメカニズム究明 ソウル大

世界に先駆けてガン転移抑制のメカニズム究明 ソウル大

Posted April. 13, 2005 23:14,   

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ガンの転移を抑制するメカニズムが、国内研究グループによって世界で初めて究明された。

ソウル大学生命科学部の白盛喜(ペク・ソンヒ、35、女)教授チームは13日、「KAI1という遺伝子がガンの転移を抑制するという事実が、動物実験と人のガン細胞研究を通じて立証された」と明らかにした。

保健福祉部の「ガン征服推進研究開発事業」の一環として実施された今回の研究結果は、14日発刊された英国の科学ジャーナル『ネイチャー』に載せられた。

1996年に初めて発見されたKAIガン遺伝子は、これまでガン転移の抑制に関与するものと推定されてきたが、今だ具体的なメカニズムが突き止められていなかった。大部分のガンは、早期発見されれば、生存率が90%を上回る。しかし、一旦ほかの臓器に転移すれば、生存率は大きく落ちる。

研究チームは03年末から最近まで実験を進めてきた。実験用のマウスを二つのグループに分けて、AグループにはKAI1遺伝子を注入した前立腺ガン細胞を、BグループにはKAI1遺伝子がない前立腺ガン細胞を注入した。その3〜6ヵ月後、肺にガンが転移したかどうかを確認した。その結果、Bグループはみんな肺にガンが転移したが、Aグループはほとんど転移しなかったことが分かった。

研究チームはさらに、人の前立腺ガン細胞を対象に同じ実験を進め、「Tip60」と「ベタカテニン」というたんぱく質がガンの転移に関与することを追加確認した。

このメカニズムを適用した新しい抗ガン剤が市販されれば、50〜60%台のガン患者の生存率を90%台まで引き上げることができるものと見込まれる。

白教授は、「他のガン細胞を対象に追加研究をしなければならず、今すぐ臨床実験に入れる段階ではない。しかし、ガンの転移を防げる道が開かれたという点でガンの征服に役立つと思われる」と述べた。



corekim@donga.com