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「勉強しすぎ」の悲しい人々…労働市場に学歴過剰現象

「勉強しすぎ」の悲しい人々…労働市場に学歴過剰現象

Posted September. 10, 2005 08:08,   

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韓国社会の「学歴過剰(overeducation)」に、「赤信号」がともった。昨年末現在、修士学位を取得している就業者の10人中9人が、学歴に比してレベルを下げて就職をしている、過剰学歴状態であることが明らかになった。

また、4年制大学卒の就業者のうち半分(49.5%)は、高卒学歴だけでも十分な業務を担当していた。博士課程出身も、半分に近い44.8%が、レベルを下げた「下方就職」をしていることが浮き彫りになった。

このような現象は、東亜(トンア)日報が最近入手した労働部傘下・韓国労働研究院の「青年層の高学歴化による学歴過剰実態分析の報告書」で明らかになった。報告書は、中央雇用情報院が2002年と04年の統計庁資料などを利用して作成した「職種別の要求学歴」と「産業・職業別の雇用構造の調査」をもとに作成されたものだ。

ソウルの有名私立大学の博士課程(法学)出身の金瑩旼(キム・ヨンミン)氏(34)は、勤務していた学院(予備校、塾)が相次いで不渡りを出したため、学院の講師を辞めてソウル中区南大門路(チュング・ナムデムンロ)や武橋洞(ムギョドン)一帯で「クイックサービス(バイク便)」の仕事をした。しかし、数度バイク事故を起こした後、現在は瑞草区蚕院洞(ソチョグ・チャムウォンドン)のある自転車代理店で修理工として働いている。収入は不規則で、月45万ウォンが全額。いく度も小学校の用務員職に応募したが「勉強しすぎ」という理由でいつも断られた。

釜山(ブサン)で4年制大学を出た李某氏(29)は昨年末、仁川(インチョン)地方海洋庁の灯台員特別採用試験に合格し、現在、仁川八尾島(パルミド)で灯台守として働いている。

このような学歴過剰と下方就職の実態は、今年の職業訓練学校の入学生数の推移にも如実に表れている。職業訓練学校は、高卒以下の学歴者たちの就業を支援するため今年に設けられた1年過程の技能訓練プログラム。

今年、全国21の職業訓練学校に入学した6461人のうち4年制大学卒業者が876人、2年制の専門大学(短大)卒業者が1334人だった。専門大卒以上の高学歴者が全体の31%を占めた。

この割合は00年(5%)、02年(8%)、03年(13%)、04年(18%)と、毎年急増している。

今年、忠州(チュンジュ)職業訓練学校に入学したL某氏(29)は、3年前に地方の有名国立大学の電気工学科を卒業した。L氏は「就職するにあたって、4年制大学の卒業生であるということは何の役にも立たなかった。時間と金を浪費しただけだったような気がする」と話した。

去年、韓国の高校生の大学への進学率は82.1%で世界最高水準。今年2月に卒業した短大以上の高学歴者も49万人(2年制短大22万人、4年制大学27万人)で、10年前の32万人に比べて17万人(53%)も増えた。

一方、大卒者たちが就職する「うまい就職口」はむしろ減っている。トップ30に入る大企業グループ、公企業、金融業就業者は通貨危機直前の1997年に158万人だった。以後、毎年減少し、昨年は130万人で、28万人も減少した。

学歴過剰は必然的に、国力の浪費と社会全般の非効率をもたらす。

韓国労働研究院が昨年に推定した2年制及び4年制大学の卒業費用は6700万〜1億2000万ウォン。このため、大卒の未就業者を基準に算出した社会的費用だけでも20兆ウォンを超えるという。

中央雇用情報院の朴天洙(パク・チョンス)動向分析チーム長は「産業の需要を考慮せずにとにかく大学に入ろうとする進学パターンのため、中小企業は労働力不足、大卒者たちは就職難を経験している」とし、「韓国の人的資源管理システムは『学歴過剰のワナ』にかかっている」と診断した。



kkh@donga.com bae2150@donga.com