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[オピニオン]赤化工作員

Posted January. 09, 2006 03:16,   

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北朝鮮は、「反国家犯罪」を最も重く扱う。刑法によると、「故意の重殺人罪」は最高刑が死刑だが、国家転覆陰謀罪は「死刑および財産没収刑」に処される。体制を脅かす反国家行為に対しては、これっぽちの人道主義的配慮もないのが北朝鮮だ。

◆北朝鮮から南派(韓国潜入)した工作員たちは、赤化(共産化)統一路線によって、大韓民国体制を転覆させようとした者たちだ。彼らの中で、つかまっても韓国体制への順応を拒否した者たちが、いわゆる「非転向長期囚(長期囚)」の一部である。政府は彼らのうち、李仁模(イ・インモ)氏を1993年に、残り63人を南北首脳会談3ヵ月後の00年9月に、北朝鮮に送還した。昨年10月には、チョン・スンテク氏の遺体を板門店(パンムンジョム)を通じて北朝鮮側の遺族に引き渡した。その度に北朝鮮当局は彼らを「英雄」視し、体制宣伝に活用した。

◆まさにこの「赤化行動隊員」らが6日、10億ドル(約1兆ウォン)の被害補償を求める共同告訴状を韓国側板門店連絡官を通じて、国家人権委員会と「真実と和解に向けた過去史整理委員会」宛てに送ってきた。「30〜40年の長い歳月の間、南朝鮮の鉄格子の中で拷問と虐待にあった」とし、対価を要求したのだ。また彼らは、「このような悪事を犯したファッショ独裁当時の首謀者と後裔を歴史と民族の審判台に立たせ、処刑しなければならない」と主張した。

◆韓国戦争後、北朝鮮に拉致された韓国国民は485人で、戦争時に連行され、半世紀以上、生き地獄に閉じこめられている韓国軍捕虜の生存者は546名だと、政府は把握している。漁をしていて拉致された漁師は、南侵戦争の被害者だが、北朝鮮当局は一人も返していない。韓国側だけが、国家転覆をはかった者を寛大にも引き渡し、北朝鮮の一年の輸出額(04年10億2000万ドル)と匹敵する金まで要求されることになった。このような時に使う故事成語が「賊反荷杖(盗人猛々しい)」である。北朝鮮を脱出した拉致被害者4人が9日、北朝鮮当局に対して補償を求める共同告訴状を国家人権委に提出するという。両事案に対する政府の対応を見守ろう。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com