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[オピニオン] 日本のスパイ衛星

Posted January. 10, 2006 08:36,   

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「スパイ(諜報)衛星」と呼ばれる偵察衛星の威力は、ニューヨークのセントラルパークのベンチに座ってニューヨーカーが読んでいる新聞のタイトルを数百kmの高さから判読できるほどだ。米国が、1990年代初めに配備したKH12スパイ衛星は、地上にある縦横10〜15cmの物体まで識別できる。1990年代末に配備したKH13は、縦横4cmまで読み出す。最近、スイスの情報当局が、スパイ衛星の一種である電子情報収集衛星を通じて、ロンドン駐在エジプト大使館が本国にファックスに送った「米中央情報局(CIA)の東欧秘密収容所報告書」の内容を把握した事実が明るみになった。

◆「キー・ホール(KH・Key Hole)」という米スパイ衛星の名前のように、この現代総合戦の寵児は、敵の情報を隅々までのぞき見ることができる。米スパイ衛星が、1日1、2回、韓半島の上空を通過して撮った数百枚の高解像度の衛星写真は、リアルタイムで米国防総省に送信され、このうちの一部が「制限的に」韓国に伝えられる。このため北朝鮮は、スパイ衛星が通過する時間を避けて、軍事訓練をするという。

◆日本は今年、韓半島を監視するための2号目の偵察衛星を打ち上げる予定だ。カメラで写真を撮る光学衛星と、夜間や悪天候でも電波で画像情報を得るレーダー衛星が一組になった新しいスパイ衛星の識別能力は、縦横1mだという。09年に実用化が予定された3号偵察衛星の認識能力は縦横50cmで、南北におけるミサイル発射や兵力移動も、容易に捉えることができる。

◆日本は、1969年の国会決議で、「宇宙開発は平和的利用に限定する」と規定し、軍事衛星の保有を事実上、制限した。しかし、1998年8月の北朝鮮のデポドン・ミサイル発射実験を機に、02年に「国民の安全」という規定を設けて、軍事衛星の開発を合法化した。北朝鮮が日本のスパイ大国化の名分を作ったわけだ。列強は、韓半島の上空で韓国の事情を「手の平を見るように」のぞき見ているにもかかわらず、地上ではアナログ時代の退行的スローガンの「同じ民族」が横行するのが、今日の韓半島の状況である。

李東官(イ・ドングァン)論説委員 dklee@donga.com