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[社説]ドイツのクレメント元長官の改革ストーリー

[社説]ドイツのクレメント元長官の改革ストーリー

Posted February. 10, 2006 07:01,   

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ドイツ経済が回復しつつあるという評価が定説になっている。先月末、ドイツ政府は、今年の経済成長率の展望値を1.2%から1.4%に修正した。経済研究所は2%と見ている。01年以来の最高値だ。

ドイツが慢性的な景気低迷と高失業状態に陥ったのは、競争と成長よりも公平と分配、福祉と労働権の保護に重点を置いたことが大きかった。そのような政策では、ドイツ病を治せないと後になって判断した左派社会民主党のシュレーダー政権は、03年から経済回復のための「アジェンダ2010経済改革」に取りかかった。さらに、市場原理を尊重し、親企業的な右派キリスト教民主同盟のアンゲラ・メルケル党首が、昨年11月に左右大連合政府の首相として登場し、ドイツの経済回復の気配がはっきりと現れ始めた。

シュレーダー政権当時、経済労働部長官(02年10月〜05年11月)として「アジェンダ2010経済改革」を積極的に推進したクレメント氏が訪韓し、一昨日、韓国経営者総協会が主催したセミナーで講演した。彼は、「この3年間、ドイツが目指した経済改革の中核は、労働市場の硬直性を緩和し、企業を締めつける規制を果敢に解いて、企業の活動に有利な環境を作ることだった」と要約した。「その結果、ドイツは再び能力のある国家になりつつある」と自負した。

ドイツ政府は、「アジェンダ2010経済改革」を通じて、行き過ぎた社会保障費用を減らし、国民と企業の税金負担も減らした。クレメント元長官は、「ドイツは現在、欧州連合(EU)の中で、税率が最も低い国の一つだ」と述べた。また、「メルケル首相の新政府も、企業を助ける大々的な課税改革を実行する」と紹介し、「公共部門の民営化も持続する」と付け加えた。

ドイツは長い間低成長に苦しんだが、経済規模は世界第3位だ。そのようなドイツでも、グローバル競争で生き残るために、市場中心の変化を絶えず試みているのだ。クレメント元長官は「ますます激しくなる国際競争の状況下で、停止状態は後退を意味する」と話した。