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[社説]大統領の秘書が暴力デモ隊を保護する国

[社説]大統領の秘書が暴力デモ隊を保護する国

Posted March. 22, 2006 03:13,   

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現政権発足後、大統領府入りした学生運動出身者らがデモ隊の肩を持つため、暴力デモに対する厳正な法執行が難しいと、許准栄(ホ・ジュンヨン)前警察庁長官が語った。農民デモと関連して任期中に辞任した許氏は、『新東亜』4月号のインタビューを通じてこのように証言した。ヒョジュン、ミソン氏事件のデモを煽る主導者を警察が逮捕するや、多くの大統領秘書官が、当時治安秘書官だった許氏に「早く釈放しろ」と言ってきたという。不法暴力デモに対する大統領秘書官たちの反応には、驚かざるをえない。

公権力の権威が失墜する原因について許氏は、「荒っぽく言えば、学生運動をした人々は、一生警察を敵と考えてきた人々だ」とし、「民主化した世の中では、(そのような意識が)なくならなければならないが、慣性が作用して、公権力に抵抗する行動を踏襲している」と話した。問題の核心を正確に指摘した発言だ。大統領を補佐する秘書官が依然として、「学生運動意識」で法秩序の違反行為に対応しているということだ。

許氏は、「学生運動が大統領府と通じ合っているので困った」と述べた。デモ隊と交渉をしようとしても、「おい、俺たちは大統領府と通じているんだ」と言うという。このような過程を通じて、学生運動の声が増幅したというのだ。黙々と生業に携わる国民の鼓膜を破り、通りを塞いで交通を妨害し、時には凶器を持って暴力を振るうデモ隊の保護膜が、まさに大統領府の386だという告発である。

火炎びん、鉄パイプ、石、竹やりを振り回すデモ隊のために、義務服務中の機動警察官の多くがけがをしても、暴力デモの主導者が逮捕され、処罰されることは珍しい。このような生温い処罰が、暴力デモ文化の慣性を打破できない重大な原因であり、その背後に学生運動出身の大統領府秘書官たちがいることが明らかになった。

大統領府は、平和的なデモ文化の定着に向けて公権力を立て直すよりも、任期制の警察庁長官を追い出し、民主労働党と学生運動圏の歓心を買って、大統領の体面だけを守ろうとしたことも明らかになった。大統領府の386が変わらなければ、鉄パイプと竹やりデモが消えることは難しいと結論づけざるをえない。