Go to contents

ディスカウントショップに対する在来市場の反乱

ディスカウントショップに対する在来市場の反乱

Posted May. 10, 2006 02:59,   

한국어

●危機に立ち向かう

ソウル道峰区放鶴洞(トボング・バンハクドン)の「トッケビ(おばけ)市場」は、店鋪が100にも満たない小い在来市場だ。1980年代から商人らが公務員の取り締まりを避け、夕方に2時間だけぱっと商売をしたため、「トッケビ」という名前が付いた。

危機は突然やってきた。通貨危機直後、半径2km内に大型ディスカウントショップが4カ所も相次いで出来、顧客が急減したのだ。

各店鋪は賃貸料を払えず倒産が相次いだ。商人らは一緒にお酒を飲んだり、ぼんやり立って、通り過ぎる人を数えることを趣味にした。

「このままではみんなつぶれてしまう」

商人らは団結し始めた。

●「私たちもできる」

彼らは03年、道峰区役所に環境改善事業を要請した。市場の路地には大型アーケードが設置され、内部道路もきれいに包装し、かなり現代的な姿に様変りした。

しかし、顧客は依然として増えなかった。何か他の秘策が必要だった。

翌年の04年、市場繁栄会は商人らを相手に、「市場を助けるアイディア」を募集した。

多くの意見が出された。「毎月1日を『トッケビの日』に指定し、セールイベントを行う」、「私たちもディスカウントショップのように住民にチラシを配ろう」というアイディアが採択された。

ただお金の無駄使いだとして反対する商人もいた。しかし、結局「ディスカウントショップもするのに、私たちにできないわけがない」という意見が多かった。しかも、彼らにはそれ以上失うものもなかった。

●ディスカウントショップを追い越す

生まれて初めて、在来市場のセール広告に接した主婦らは、一人、二人と市場に集まってきた。その年の秋夕(旧盆)の売上げは、1年前の2倍を超えた。小さな成功に勇気付けられた商人らは、イベントを徐々に増やした。

抽選で謝恩品を配る「感謝セール」、週に3回、一つか二つのの品目を激安販売するびっくりセールなどが続いた。商人らの努力はそこで止まらなかった。

産地との直接取り引きと共同購買で原価を下げた。繁栄会は天気別、時間帯別に顧客数を調査し、それを土台にセール品目を決めるなど、合理的なマーケティング技法で商人らを支援した。

結果は大成功。昨年の売上げは前年より30%も上昇した。他の在来市場の商人らの見学が相次いだ。



jarrett@donga.com