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[オピニオン]「下品な小説」

Posted May. 11, 2006 07:09,   

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青少年時代、友達と「エロ小説」を読んだことがある。こっそり読んでいたが、先生が現われると急いで隠し、勉強するふりをしたりした。当時は、そのような本を手に入れるのも簡単ではなく、本を持ってきた友達は「人気者」だった。しかし、性に対するタブーの壁が低くなるにつれ、今は、そのような本はまさに洪水のように溢れている。インターネットはもちろん、携帯電話でもそのような小説が読めるような世の中になった。

◆韓国では現在、30〜40のエロ小説供給業者が活動しており、各業者には平均10名あまりの作家が所属しているという。不倫、職場内セクハラ、近親相姦、変態などが彼らの素材だ。「燃える夜」などタイトルから中身がうかがえる。刺激的な状況をどれほど生々しく描写できるかによって、作家の能力と原稿料が決められるというから、市場原理に合っていると言える。淫乱の強度を高めるための「下品さ競争」が繰り広げられるのも当然だ。

◆携帯電話エロ小説サービスで儲けたSKテレコム、KTF、LGテレコムの移動通信3社とコンテンツ供給業者が、警察に摘発された。彼らは3年間で5953件のエロ小説を供給し、479億ウォンの売上げをあげた。移動通信3社が儲けた金額だけで198億ウォンだ。コンテンツ業者とぐるになって淫乱な商売をしたのだが、彼らが強調してきた「倫理経営」は「不倫経営」だったわけか。何よりも、これら業者が提供したエロ小説は、好奇心の旺盛な青少年たちに無防備で露出されただろう。

◆エロ小説だけではない。今、携帯電話は「エロ動画像」「エロ写真」「エロ音響」など、エロでいっぱいだ。青少年が接近できなくするために成人認証手続きがあるが、効果的な制裁手段ではない状態だ。誰でも、知らない成人の住民登録番号一つさえ知っていれば、思うがままにアクセスできる。政府や移動通信3社、コンテンツ業者関連者の息子や娘も例外ではない。不良食品であれ、不良小説であれ、作って売る人たちも、自分の子供は可愛いはずだ。

宋煐彦(ソン・ヨンオン)論説委員 youngeon@donga.com