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[オピニオン] 釜山政権

Posted May. 17, 2006 07:04,   

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米国でも大統領は自分と同じ地域出身の人を重用する。ジョージア州のピーナッツ農場オーナーだったジミー・カーター大統領は「真面目に学べば、誰でも専門家になれる」と、選挙キャンプで働いた「ジョージア師団」を大挙ホワイトハウスの要職に就けた。いっぽう、カリフォルニア州知事出身のロナルド・レーガン大統領は、地域を問題視せず、専門性と経験のある人を使った。党内予備選挙のライバルだったジョージ・ブッシュの参謀長ジェイムス・ベーカーを秘書室長に迎え入れたりもした。政治学者たちの評価は、「カーター=アマチュア大統領」「レーガン=用人の達人」だ。

◆盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は任期当初から「蕩平人事」を強調したが、釜山・慶南(プサン・キョンナム、PK)出身の躍進は日増しに目立った。あるメディア機関の調査によると、2月現在、大統領府と中央省庁1級以上の高級職302人のうち、PK出身は59人(19.6%)で1位だ。昨年は大統領が人事権を行使した政府および傘下団体の高級人事82人のうち30%台の26人がPK出身だった。金融界の要職を続々と同地域出身が占めたりもした。PK出身者の酒の席での愛唱曲が「釜山のカモメ」だ。

◆「王首席」と呼ばれた文在寅(ムン・ジェイン)前大統領民情首席秘書官が一昨日、記者懇談会で、「大統領は釜山出身だが、釜山市民たちはなぜ『釜山政権』として受け入れないのか理解できない」と述べた。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の誘致や地域開発、人事などで配慮をしたにもかかわらず、与党候補たちが選挙で苦戦していることに対する不満の吐露だ。しかし釜山の民心は、政府・与党の国政運営に対する全体国民の体感を正確に反映している。

◆3月の東亜(トンア)日報の世論調査でも、盧大統領の支持率は全国37.5%、PK地域37.6%だった。釜山の民心の離反は「コード」を掲げたアマチュア集団の国政運営の失敗のために過ぎない。さらに盧大統領は昨年、与党内で民主党との合党の主張が出るや、「地域構図の克服が創党の初心」であることを掲げて反対した。「釜山政権」発言が、地方選挙を地域構図に導こうとする意図なら、反歴史的であるだけでなく、釜山の民心を侮辱する行為である。

李東官(イ・ドングァン)論説委員 dklee@donga.com