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「票をたくさんあげるから、ビルを建てて」

「票をたくさんあげるから、ビルを建てて」

Posted May. 17, 2006 07:04,   

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△無理な公約の提案多く=統一地方選を控えて、各種の市民・社会団体からの公約提案が候補陣営に殺到している。問題は、それらの提案の中には、実現が不可能だったり集団利己主義的な請願に近い要求が少なくないということ。地方のある芸術団体は、7項目の芸術関連政策を公約に反映することを道知事候補らに要請した。

「文芸振興基金を200億ウォンに拡大すること」「複合芸術文化センターの建設」「文化財団の設立」「道立芸術団の建設」「芸術文化関連予算を道予算の3%に増額すること」「市・郡に創作の村や文学公園を設けること」などだ。提示したほぼすべての政策が、莫大な予算を必要とする大規模な事業だ。

ある道知事候補側は「劣悪な地域の芸術・文化を活性化するために必ず必要な事項だというが、いずれも巨額のお金が必要で、すべての提案を受け入れるのは無理」とし「一つの政策を受け入れる場合、他の重要な公約を支援する予算は大幅に減らざるを得ない」と説明した。

△候補ら「やむを得ず受け入れる」=このように各広域団体長候補陣営の政策チームは、ファックス、電子メールに殺到する市民・社会団体の公約提案書、質問書に息がつまるほどだ。候補1人に対して、少なくて10件、多くは30件にのぼる提案書が積まれている。それらが求めている公約には、広域団体長の権限を超えるものだったり、特定の団体にだけ恩恵を与えてほしい、という内容が少なくない。

代表的な「請願型の公約」は各団体のセンターを建設してほしいという要求だ。ある道知事候補の政策チーム長は「女性、身の不自由な人、失業者、青少年など各団体から、センターを作ってほしいという要求が相次いでいる」とし「ひとまず『検討する』と答えたが、要求をすべて受け入れる場合、その予算に耐えられないだろう」と語った。

だが、各候補は無理な公約を提案されても、それを拒否するのが容易ではない。ある道知事候補は「無理な公約を求める団体は、下手にひとこと言えば即時に記者会見し非難するため、どうすることもできないのが現状」だとした。公約を検証するマニフェスト運動を繰り広げている市民・社会団体も多いが、集団利己主義的な団体のこうした無理な要求が「草の根民主主義」の根幹を揺るがす、というのが専門家の見方だ。

梨花(イファ)女子大政治外交学科の金秀鎮(キム・スジン)教授は「特定の利益だけを代弁する団体が選挙時に無理な要求をすれば、その被害は結局市民に戻ってこざるを得ない」とし「各候補とマスコミが各種団体の無理な要求について、積極的に問題点を提起しなければならない」と指摘した。



ditto@donga.com polaris@donga.com