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ビルラッピング、「都心の中の壁画」となる

ビルラッピング、「都心の中の壁画」となる

Posted June. 12, 2006 03:46,   

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最近、ソウル鍾路区世宗路(チョンノグ・セジョンノ)の交差点にある東亜(トンア)メディアセンター前を行く人々は、ビルの壁から目が離せない。サッカー韓国代表の朴智星(パク・チソン、マンチェスターU )選手がダイナミックにシュートをする姿が描かれた超大型の絵のためだ。

横50m、縦62mの大きさで東亜メディアセンターの5階から19階までを覆っている。この絵はメッシュ(Mesh=網)という布で作られている。穴のあいた運動選手のユニフォームがまさにこの素材である。

製作を受け持ったナイキ・コリアのペク・ウンギョン広報チーム長は、「42枚の布に絵をプリントして出力するのに12日、高周波接合方式でそれぞれの布をつなぐのに1週間など、総製作期間が1ヵ月くらいかかった」と説明した。

東亜メディアセンターだけでなく、教保(キョボ)生命、新世界(シンセゲ)デパート、新韓(シンハン)銀行、SKテレコムなど、光化門(クァンファムン)一帯とソウル市役所付近の主な会社のビルには、W杯に出場した韓国チームを応援する内容のラッピング(Wrapping)広告が相次いでいる。

●テレビ並の広告効果

ラッピング広告は、壁や柱、車体にラップで覆うように印刷物を覆う広告手法である。このうち、ビルの外壁に紙、布、コーティングなどを付けるのがビルラッピングである。

ビルラッピングには4つの種類がある。最も地味なのが垂れ幕で、垂れ幕より強化された材質がなかなか破れないネコ(NEKO)だ。教保生命など光化門一帯にあるラッピング広告はほとんどがネコ素材だ。

東亜メディアセンターに掲げているメッシュ素材のビルラッピングは、解像度は多少落ちるが、ネコとは違ってビルの中から外が見られ、高級感のあるのが長所である。次に実写の特殊フィルムがある。

値段は特殊フィルムが最も高く、次がメッシュ、ネコ、垂れ幕の順である。

ビルラッピングの製作費は材質とサイズによって違う。ネコは㎡(横縦1m)当たり4万〜5万ウォン、メッシュは4万5000〜5万5000ウォンだ。

東亜メディアセンターのメッシュ素材のビルラッピングは制作費が約1億3000万ウォン、三星(サムスン)本館の横33m、縦50mものネコ素材のビルラッピングは約8000万ウォンかかった。

韓国国内では、ハンファミ、ソイン、クンドなど約10社のメジャー級実写プリント会社と数十の中小会社がラッピング広告制作をしている。

●2002韓日W杯から本格化

韓国でビルの壁を利用したラッピング広告が始まったのはいつからだろうか。

広告業界ではプライム・グループがソウル廣津区九宜洞(クァンジング・クイドン)の高さ202mのテクノマート・ビルを活用したのを始まりとみている。

同グループは、国民団結スローガンをシリーズに企画し、通貨危機直後の1999年「ヨッコイショ」、2000年「新千年紀世界中心民族」、2001年「お互いを受け入れましょう」に続き、今年は「テ〜ハンミングク(大韓民国)」というキャッチフレーズをビルに描いた。

2002韓日W杯は韓国ラッピング広告本格化の元年とされる。

当時ソウル江南区三成洞(カンナムグ・サムソンドン)貿易センタービルのガラス壁に1600枚の特殊フィルムを付けて作ったKTの幅52m、高さ130mのビルラッピングは大きな話題となった。後に世界最大ビルラッピングとしてギネスブックに載った。

2006ドイツW杯を契機に再び起きているビルラッピングのブームは今後広告業界に大きな影響を及ぼすとみられる。

第一企画の李ヘンニョルSPメディア事業チーム局長は、「ビルラッピングは大きさに制限を受けないため、露出効果が大きく、インパクトが強い。屋外広告物関連の規制も緩和する流れであることから広告業界の期待が大きい」と述べた。

ラッピング広告が一般化している香港と日本などでは、ビルラッピングが都市の美観にも寄与している。



ssoo@donga.com