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「ガラス張り経営強化と労使関係回復を」…ピンチの現代車に市民団体が苦言

「ガラス張り経営強化と労使関係回復を」…ピンチの現代車に市民団体が苦言

Posted June. 24, 2006 08:18,   

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「現代自動車の労働組合が、鄭夢九(チョン・モング)会長の助命運動にまで反対するのを見て、現代自動車の労使は対立を通り越して敵対関係に向かって暴走していると思いました。没落しているGM(ゼネラルモーターズ)のようにですね。早く関係改善を図らないと、共倒れすることになるでしょう」(中央大経済学科の金大模教授)

「胸を張ることのできない現代自動車側は、労働組合に足元をみられています。これでは会社はうまく成長できません」(先進化国民会議の徐京錫事務総長)

「オーナーに『NO』と言えない文化が現代自動車問題を招いた一因になったといえます」(慶熙大学国際経営学科の権泳俊教授)

23日、ソウル中区(チュング)に位置する韓国プレスセンターの国際会議場では、市民団体の先進化国民会議(共同常任委員長=朴世逸、李明賢、李石淵)の主催で、教授及び自動車分野の専門家ら約200人が出席した中、「現代自動車の将来のための提言」という題で討論会が開かれた。

3時間にわたる討論会で出席者たちは、「現代自動車が危機を克服するためには、経営システムと労使関係の改善が急務だ」と口をそろえた。

権教授は、「聖水(ソンス)大橋が崩壊落下したのは、安全点検を怠ったため」とし、「経営監視という役目をきちんと果たせるように社外取締役の選任過程を透明化し、経営監視システムを稼動する必要がある」と述べた。

権教授はまた、「公正取引委員会と金融監督委員会も事前監督という本来の役目を忠実に果たし、大きな悪材料が出ないようにすべきだ」と指摘した。

労使が積極的に対話に臨む必要があるという注文もあった。金大模教授は、「先進化国民会議のホームページの討論掲示板に投稿された労働組合の書き込みに対し、現代自動車側がレスとしてアップした釈明資料を見て、初めて会社の置かれている状況が理解できた」とし、「なぜ労使が直接対話をせず、市民団体を挟んで意見のやりとりをしているのか理解に苦しむ」と話した。

韓国労働革新研究所の李ムンホ所長は、「現代自動車の労働組合は、会社側に賃上げの要求ばかりしており、会社側は『これだけ上げてやるから、これだけ働いてくれ』とするなど、互いを取引相手としかみていない」とし、小さなことで互いに相手を配慮することから問題解決の糸口を見出すよう、促した。

李所長は「ドイツで行われているサッカーワールドカップで、トーゴ選手が韓国選手の足を揉んであげる姿が大きな感動を与えたように、現代自動車も制度やシステムの急な見直しよりも、労使が互いに感動を与える文化を育む必要がある」とし、「ヒットやバントなど、小さなチャンスを逃さず地道に得点につなげる『機動力野球』というものがあるが、現代自動車にもこのような『機動力リーダーシップ』が必要だ」と述べた。

先進化国民会議は討論会の終了後に発表した声明書で、△現代自動車はシステム経営を定着させ、△後継者の経営能力が検証された場合にのみ経営権の相続ができるようにし、△社外取締役を全員入れ替えることでガラス張り経営への意志を示すべきだと促した。

会社のビジネスチャンスを横取りして蓄財したオーナー一族の財産は会社に返還しなければならないだけに、社会に還元するとした1兆ウォンは、研究開発費用として活用すべきだ、との提案もあった。

また会社側は労働組合の協力を引き出すよう努め、一方の労働組合も過度な賃上げ要求とストを中止するよう注文した。これとともに、鄭夢九会長が釈放され、グループの経営が正常化するように、関係当局の善処を求めた。

ただ、「現代自動車が変化と革新なしに、経営危機だけを訴えて鄭会長の釈放を実現しようとするのは、国民を失望させるだろう」と批判し、「すべての構成員が身を削る改革と反省を通じて今回の危機を跳ね返して成長の道を開くべきだ」と強調した。

先進化国民会議は各界の著名人約2000人からなる市民団体で、「1人当たり国民所得3万ドル以上の達成と自由民主主義の確立」を掲げて今年4月に発足した。

同団体の徐事務総長は、今年3月に蔚山(ウルサン)の現代自動車工場の前で集会を開き、現代自動車労働組合に、痛みの分かち合いと競争力強化のため、向こう数年間、賃金の据え置きを要請していた。



aryssong@donga.com