「2006ドイツワールドカップ(W杯)」は、全世界人口(約65億人)の約60%を占めるアジア人(約39億人)にとって、今や「他人事」になってしまった。
「アジアの希望」韓国が24日のスイス戦で敗退したことで、W杯1次リーグに出場したアジア勢(韓国、日本、イラン、サウジアラビア)は、共にベスト16入りを逃した。
このような事情から、サッカー界では2010年に開催される「南アフリカ共和国W杯」について懸念している。W杯1次リーグに出場できるアジア勢の枠が減ってしまうのではないか、ということだ。
ドイツW杯の大陸別クオータ(割当)は、ヨーロッパが14チーム(開催国を含む)、アフリカが5チーム、アジア・南米がそれぞれ4.5チーム、北中米が3.5チーム、オセアニアが0.5チームだった。0.5チームの枠は、他大陸との「ワイルドカード方式」によってその争奪戦が繰り広げられた。アジア5位は北中米4位、オセアニア1位は南米5位とのプレーオフを行い、1次リーグ進出国を決定した。
各大陸は0.5チームでも多く獲得するため、国際サッカー連盟(FIFA)に執拗な圧力を加えている。しかし、大陸別クオータはW杯の成績に左右されるようだ。ゼップ・ブラッターFIFA会長は、「今大会でアジアがどのような成績を残すかによって、次大会の大陸別クオータは変わる」として、成績が悪ければクオータを削る可能性もあるということを示唆した。
06ドイツW杯でベスト16に進出できなかった大陸は、唯一アジアだけだった。ヨーロッパ勢は14ヵ国中10ヵ国が決勝リーグ進出を果たし、南米からは4ヵ国中3ヵ国が、北中米からはメキシコがベスト16進出を果たした。アフリカ勢ではガーナが決勝リーグに残り、クオータが0.5チームのオセアニアからは、オーストラリアが堂々と決勝リーグ進出を果たした。
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