Go to contents

「ムチ」を持たない政府

Posted July. 07, 2006 03:28,   

한국어

政府が、北朝鮮の大規模ミサイル発射実験の強行にもかかわらず、「慎重な対応」を強調して、「対話を通じた解決策」にしがみついており、問題だという指摘が提起されている。

ミサイル発射の前にも政府は「静かな対応が最も効果的だ」と北朝鮮圧迫政策を取らなかったが、結局、北朝鮮のミサイル発射の奇襲を受けた。にもかかわらず、南北閣僚級会談を予定通り開くという政府に対し、「北朝鮮政策でも逆発想」という批判が出ている。

▲慎重な対応の弱点〓政府は5日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が主宰する安保関係長官会議を開いた後、「北朝鮮を圧迫して緊張を造成することは問題解決に役に立たない。北朝鮮を対話の方向に誘導していかなければならない」と対応方針を明らかにした。抗議はするが、コメ借款提供と肥料支援を中断すること以外は、従来の南北関係をそのまま維持するということだ。

しかし、このような基調が維持される場合、状況を主導することができず北朝鮮に振り回されるという憂慮が政府内にも多い。

このような展望は、すでに現実として現われている。北朝鮮外務省報道官は6日、「今回のミサイル発射は、正常に行なった軍事訓練の一環だ」と強弁し、ミサイル発射を続ける意思を明確にした。

▲南北閣僚級会談、意味があるか〓政府が安保関係長官会議を通じて、11〜14日に開催予定の第19回南北閣僚級会談を予定どおり実施することも、問題だという指摘が多い。

ミサイル事態再発防止への成果がないことが明らかなのに政府が会談を強行する場合、国内だけでなく、米国、日本など国際的に不信を買う恐れがあるということだ。

西江(ソガン)大学の金英秀(キム・ヨンス)教授は、「会談を予定通り実施する場合、国民は、政府の判断に疑念を抱くようになり、米国と日本は『韓国と北朝鮮がぐるだ』と考えるだろう」と話した。

ミサイル発射前、李鍾奭(イ・ジョンソク)統一部長官は、「ミサイルを発射すれば、北朝鮮にコメや肥料を与えない」と警告したが、北朝鮮はこれを無視した。

多くの北朝鮮専門家は、会談を開いて北朝鮮に抗議したところで、北朝鮮は「ミサイルを韓国に発射するつもりはない。内政干渉するな」と言い張るものと見通した。そうかといって、緊張が高まった状態で対北朝鮮支援で北朝鮮を懐柔することもできない。今は韓国の「ムチ」も「ニンジン」も通用しないため、会談は意味がないということだ。

▲盧大統領が沈黙する理由は〓盧大統領は、北朝鮮のミサイル発射に対して、公に一切の言及をしていない。

盧大統領が、5月にモンゴルで「条件のない北朝鮮への制度的・物質的支援」発言をした時や、4月に日本の小泉純一郎首相の靖国神社参拝を強く批判した時とは相反する姿だ。

政府は、北朝鮮のミサイル発射問題に対して、徐柱錫(ソ・ジュソク)大統領統一外交安保政策首席秘書官が政府声明を発表し、潘基文(パン・ギムン)外交通商部長官が定例会見を開いたので、問題はないという立場だ。

盧大統領が出て、ミサイル発射に抗議する場合、北朝鮮の激しい反発を呼ぶ恐れがあると考えている。

徐首席秘書官が6日、大統領府定例会見で、「大統領が直接出て、強硬な立場を明らかにすれば、韓国の対応力量が変わるとでもいうのか」と述べ、盧大統領が直接出てくることに反対した背景も、これと無関係ではないものと分析される。

結局、北朝鮮との従来の関係を維持しようとする政府の政策基調が盧大統領の行動を狭めているという分析が多い。



gun43@donga.com mindy@donga.com