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[社説]光復と建国を誇りにしよう

Posted August. 15, 2006 03:13,   

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類ない葛藤と混乱の中で、光復(クァンボク=日本植民地支配からの独立)61周年、建国58周年を迎える。大韓民国のアイデンティティが攻撃を受け、国家安保が試験台にのぼっている。独立と建国、近代化と民主化に献身した先烈たちに恥ずかしい思いだ。苦労して築き上げた国が、なぜ座礁を心配するまでになったのか。

光復と建国の意味を振り返らなければならない。われわれは、独立の熱望を燃やし、日帝の鎖を断ち切り、1945〜48年の解放空間の混乱を乗り越え、大韓民国を建国した。国連総会決議と国連監視下の総選挙を通じて、1948年8月15日、韓半島の唯一の合法政府として第一歩を踏み出した。私たちの選択は正しかった。自由民主主義と市場経済を発展させ、わずか40年で世界10位圏内の経済大国という奇跡を成し遂げた。

韓国社会のすべての理念的葛藤と分裂は、これを認めようとしないことに由来する。韓国を米国と李承晩(イ・スンマン)が建てた「分断政権」とし、北朝鮮を抗日民族勢力が建てた合法政府と強弁する誤った認識が、平澤(ピョンテク)米軍基地拡張反対運動や北朝鮮ミサイル発射擁護につながっている。矯正が急がれる。

金日成(キム・イルソン)は、韓国よりも早い1945年9月、スターリンの指示を受けて北朝鮮単独政権樹立に取りかかったことが、史料を通じて十分に立証された。代表的な修正主義者である米国のブルース・カミングス教授ですら、韓国戦争と関連して、最近、国内マスコミとのインタビューで、「秘密が解除された旧ソ連資料を見ると、当時スターリンは私が予想したよりも深く(戦争に)介入していた」と話している。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は、大韓民国の伝統性を軽く考え、誇らしい成就の歴史を認めないようだ。大統領から、「正義が敗れ、機会主義者が勢力を得る屈折した風土」と述べ、「清算」を約束してきた。現政権が発足してからのほぼすべてのデモと集団行動の底辺に「反米自主」気流が流れているのも、大統領の歴史認識と無関係だと見ることはできない。

成長する子どもたちに誤った理念を注入する行動まで公然と行われている。重鎮・元老学者たちが高校生のための「正しい歴史書」の編纂に乗り出したほどだ。にもかかわらず、大統領は「反米ではだめなのか」「米国は間違いがないのか」と反問する。

盧大統領は、自主国防を「自主の花」と言ったが、「自主」だけで平和と安全は保障されない。北朝鮮は、対話の相手であると同時に、対決の相手だ。和解協力も必要だが、もっと重要なことを見ていない。韓米同盟を差し置いて安保を豪語することは、冒険主義である。

対北朝鮮をめぐる筋の通らない次元を越え、統一後の韓半島と北東アジア秩序を見通し、韓米同盟と在韓米軍の役割を論議しなければならない。中国の急膨張と日本の再武装の中で、韓国の安全と北東アジアの平和を維持するのに役立つパートナーは誰なのか、考えなければならない。「民族協力」に没頭しては、解決できる問題はない。

大韓民国の伝統性に対する確信の欠如は、社会をさらに混乱させる。敵味方を分ける態度が端的な例だ。裕福な者はしばしば、守旧既得権勢力や「米国以上の親米主義者」と決めつけられる。韓米同盟の弛緩と戦時作戦統制権返還論議の中で、彼らは「反統一勢力」とまで言われ、攻撃される。親北朝鮮勢力でさえも、内心では統一を30〜50年後のことと考えているという事実を多くの国民は知らない。

いかなる政策や法案も、左右の理念の目で見るなら、実事求是の政治が入り込む余地はない。民生のための具体的な代案も、先進化ビジョンも出てこない理由だ。

そうしている間に、潜在成長率にも及ばない低成長が慢性化するほど、経済が活力を失った。画期的な規制緩和が実施され、親企業的な環境づくりがなされてこそ、経済が活性化し、所得格差が縮まるのだが、時代錯誤的な理念病が道を塞いでいる。労組と左派社会運動は、ますます過激になるが、法治を支え、国家綱紀を正さなければならない公権力は顔色をうかがってばかりいる。

このまま崩れるわけにはいかない。近代化と民主化をともに成し遂げた底力で、自由民主主義と市場経済を再び花咲かせなければならない。「自主」に閉じみ、世界の中で孤立してはいけない。政治が増幅させた憎悪と敵意を乗り越えなければならない。国民の知恵と力で、大韓民国の危険な変質を食い止め、国家社会の健康を回復させなければならない。これが、この時代を生きる私たちの召命であり、光復と建国の精神を生かす道である。